<主に描かれたこと>
- グロッタについての掘り下げ
- グロッタがデンテ叔父さんを殺害
- グロッタがコメル(ラキアの弟)の仇だった
- 絆斗は引き続き「井上みちる」を調査(そろそろ見つかりそう)
- 駄菓子屋の店主は両親が他界している(意味深だった)
- ジープの黒ガヴは今後さらに強くなる可能性が示唆された
<グロッタについて>
- まずグロッタ姉さんの行動指針が家族愛に基づいていることは想像通りではありました。以前にジープが「グロッタ姉さんに危害を加えない」といった趣旨の発言をしていたり、ニエルブも「姉さんは頼りにはならない」という発言に留めているあたり、人格面での人望はあったのでしょう。幼少期のグロッタは描かれていませんがデンテの「本当は寂しいのではないか」という問いに動揺している辺り、少なくとも家族愛のある性格ではあるようです。
- しかしグロッタ姉さんの致命的なまでに「不器用な性格」も同時に描かれました。ニエルブ曰く「すぐに暴力を振るう」とありますが、これは「暴力自体の批判」ではなく「暴力に合理性が無いこと」を批判しているように感じられました。実際にデンテ殺害時やグラニュート粛清時も「業務として」ではなく「感情の捌け口」としての側面が強そうに見えます。
- このように”本当は優しいけど感情が安定しない”グロッタはリゼルが言うように「誰にも相談されない」役回りであり、逆にランゴが頼りになる兄さんであったことが連想されます。
- 今回は自身に寄り添おうとしてくれたデンテを殺害しましたが、グロッタの「動揺時に攻撃的になる性格」が超えてはいけない一線を越えてしましました。
<ちょっとグロッタ姉さんは可哀想かも・・・?>
兄弟を失い、途方に暮れるグロッタ。その原因は間違いなく「闇菓子製造」という悪事への報いです。しかしグロッタもランゴも動機は「ストマック社のため」という事しか描写されていないように思います。今回グロッタからストマック社について「叔父と祖父がデカくした会社」という発言がありましたが、彼らの動機である会社への忠誠心は元を辿れば家族愛なのかもしれません。またジープとシータも「兄や姉に認められたい」という動機であり、ニエルブに関してもジャルダック家を良く思っていない素振りをしていることから一定の家族愛はありそうです。それぞれの家族愛がスレ違い続けて今のストマック家があるのかもしれません。
どこかでみんなが和解して家族円満になって欲しいという気持ちが個人的にありますが、その一方で今回のデンテ殺害やコメル粛清で、後戻りの出来ない状況であり少し複雑です。
<今後の展開予想>
次回はヴラムの新形態がお披露目されます。さすがにグロッタは倒される展開になるでしょう。ただし完全に死亡するか、敗走して生存かはまだ分かりません。
個人的に気になるのが想像以上に敵幹部の撃破がハイペースであることです。ジープはまだ生きているしランゴも生存してそうな雰囲気ではありますが、まだ撃破していない相手としては大統領とリゼル、ニエルブの3人です。順当にいけば上記5人のうち誰かがラスボスになりそうですが、そもそも彼らを諸悪の根源というには少し物足りない存在です。
<ラスボス予想(39話時点)>
- グロッタ
- 可能性は低そうです。次回で生存すればワンチャン・・・?
- ジープ
- 可能性としては中程度でしょうか。今後の強化も一応は示唆されましたし。個人的にジープの変身ポーズや目の光る描写から、明確に「ショウマとの対照」を意識している印象があるので「仲間に囲まれたショウマ」VS「全てを失った・拒絶されたジープ」の構図は美しくはあります。
- ランゴ
- こちらも中程度。目に傷が入った描写から生存している可能性もありますが、復活・ラスボス昇格を丁寧に描くには少し話数として足りない気がするのと、ランゴ自体にラスボスになるほどの動機があるのか疑問です。
- 大統領
- 中から高。あまり物語に関与してこないし、いきなりラスボスに昇格するには唐突な印象を受けそうです。ただし今回ニエルブに対して「ランゴが使用したラキア由来の毒素開発を指示した」ことが伏線である可能性があります。個人的には「財団X」のように最後まで倒されずに裏で暗躍し続ける悪として、本編ラスボスになるとは言い切れないと考えています。
- リゼル
- 可能性は高いかもしれません。「財団X」を意識するとリゼルは「加頭」のポジションであり、「組織は潰せなかったけど有力者を倒した」とうえで「今後も戦いは続く!」という締めにするのであれば違和感は少ないです。リゼル自体も歪んだ感性や父との関係性、ジープへの愛情という掘り下げができそうなので、残り話数で魅力的なラスボスに仕上がるのではないかと期待しています。
- ニエルブ
- 彼に関しては正直予想が難しいです。ラスボスに昇格するには少なくとも人間界で直接的に大きな悪事を行い、ショウマ達が明確に敵対する動機が必要ですが、ニエルブに関しては陰で暗躍するに留まっています。黒ガヴや他の研究が上手くいき、その研究成果として暴れる可能性もありますが、闇菓子や家族愛というテーマからは離れる気がするし・・・。個人的には別のラスボス候補に殺される展開ではないかと予想しています。
- ショウマの父
- 大穴ですが、大真面目にあり得ると思っています。ストマック家の兄弟が完全悪でなく結果的な悪と考えると、少なくとも諸悪の根源とは言い難いです。またショウマに関しても未だ不明事項が多すぎます。そのうえで絆斗がショウマ母を調査しているので、少なくともガヴ本編開始前の掘り下げは確実にあると思っています。そもそもグラニュート界と人間界がなぜ繋がったのかも不明ですし。現時点で彼は故人としての扱いですが死因は不明です。またランゴの目に傷が付いた描写は「ランゴ復活時に向けた伏線」ではなく「父が復活した際にランゴとの見分けを付ける」ためといった解釈も一応はできます(少し強引ではありますが)。
- 仮に父が生存している場合、恐らく人間界に生存していることになります。絆斗が「井上みちる」を捜索していますが彼女は他界済なので、井上みちるを突止めた先に父に繋がる存在がありそうです。ガヴも次回で40話で終盤ですから、父が人間に化けているとすれば既存の登場人物でしょう。絆斗の捜索範囲と近しい人物がいますね。本編のテーマである「お菓子」で主人公であるショウマとの繋がりが描かれた存在、駄菓子屋の店主です。
<まとめ>
今週のガヴは各登場人物の思惑や意味深な伏線を多く残していったように感じます。いよいよ終盤に差し掛かった雰囲気もあり、例年の作品以上に展開が読めない印象です。とはいえ個人的にはガヴの作風はかなり好みであり、割とどんな展開でも楽しみです。予想通りなのか、その上をいくのか!来週はプリンアラモードのブラムが初登場です。楽しみに待ちましょう。
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