尊厳破壊の極み!仮面ライダービターガヴ(酸賀)の戦闘力

戦闘力

出典:ガンバレジェンズ公式様 ©︎石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映ビデオ・東映 ©︎BANDAI

総合戦闘力

 

スペック


ビターガヴ(酸賀)
パンチの威力3t
キック威力7t
ジャンプの高さ5.5m
100m走のタイム7.2秒

引用:テレビ朝日公式

基本情報

 『仮面ライダーガヴ』の終盤に登場した復活ライダーです。物語中盤に瀕死となった悪の科学者「酸賀」が変身します。とは言っても瀕死の酸賀と怪人の遺体を強引に手術で縫合して誕生した存在で、その際に酸賀も完全に死亡しているため「意思なきゾンビ」となります。

 もともと倫理観が崩壊した科学者として人気を博していた酸賀ですが、中盤における退場時には自身の子供を抱き抱えている過去の写真が描写されることで、彼に関する考察の余地を残していました。

 例えば「実の子を失ったことで最強ミュータント開発に目覚めた」という展開はベタですが、やはり過去の匂わせがあると気にはなってしまうものです。その状態での再登場でしたから、壮大な過去編までは出来なくとも、何らかの形で「酸賀」という人物像の深掘りは期待してしまうものです。

 その期待感の中でお出しされたのが「命なき傀儡」とされた姿でした。肉体は部分的に怪人の遺体を縫合された悍ましい姿にされており、まともに喋る事はおろか変身すら介助が必要という有様で「尊厳破壊」という言葉をこの上なく体現した描写となっています。

 従順な命なき傀儡とされた酸賀は、かつて自身が都合よく利用したヴァレンを催眠能力で洗脳します。一時は洗脳に成功しますが、ヴァレンは自力で洗脳を克服しており対照的な演出でした。

 この復活した酸賀さんは「絆斗の成長」というテーマでは良い働きをした存在だったと感じる反面で「わざわざ登場させる必要があったか?」という疑問があります。

 絆斗の成長を描くにしても「ライター師匠」の方が違和感なく受け入れられたシナリオだと感じるし、そもそもあのタイミングで絆斗をテーマにした話を作るべきだったのかは甚だ疑問です。

 決して悪い回ではなかったですが終盤の「ストマック家の在庫処分」っぷりを見てしまうと尺の振り分け方に違和感を感じてしまいます。なんか製作陣が反響で酸賀さん人気を把握し、現場のノリで無理矢理再登場させたんじゃないの?と勘繰ってしまうのが正直なところです(笑)。

 ヒトプレスが半分に割れたライター師匠は怪人遺体と縫合するには適任だったと思うし、絆斗が越えるべき最後の壁として綺麗だと感じるんですよねぇ。展開次第では「ニエルブ」と絆斗の因縁を決定付けて最終決戦に持っていく事も出来そうだし。

 まぁ「絆斗VSジープ&リゼル」も個人的に好きでしたが、それ以上にニエルブの「え?」で迎える最期が呆気なさすぎてですねぇ。その呆気なさが良いという見方も理解できますが、やはり終盤まで引っ張ったなら勝負で決着を付けて欲しかったなぁというのが本音です。

 そうなると(完全な思い込みですが)「現場の悪ノリで無理矢理登場させた結果、他キャラを描く尺を無駄に奪った」という風に印象付けられてしまい、中々好きになれない存在です。これも「瞬瞬必生」なんですかね?

強さ解説

 最大の特徴は「催眠弾による洗脳」でしょう。洗脳と言っても精度は不安定で、同じ行動を繰り返す一般人のようなケースもあれば、仲間のライダーを全力で倒そうとするヴァレンのようなケースもあります。

 ただ「歩け」といった簡単な命令は誰に対しても可能なので、劇中で描写されたように「海に向かって歩かせて入水自殺を促す」といった戦法は汎用的ではあります。少なくとも敵の動きを鈍くする事はできますから他グラニュートと協力してヒトプレスに封印してしまうのも良いでしょう。

 その一方で催眠弾の効果は必ずしも万能ではなく、基本的には生身の人間に対して有効なものです。その後の改良を経て「怪人に対する有効性」も獲得しましたが、効果は短時間しか持続しないとのことで手放しに優秀とは言い難い性能です。

 洗脳能力自体も自身の銃があってこそなので、銃を奪われたり破壊されると一気に強みを消失することになります。

 ライダー自体の能力は非常に控えめであり、低めの基礎スペックや死人であるが故の隙の大きさ・判断力の無さもあって相当に弱い部類と言わざるを得ません。自力での変身や会話すらスムーズにできない存在を「強い」とは流石に言えないでしょう。

うっかり変身した場合の戦闘マニュアル

・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。

  1. 催眠弾で敵を撃つ。
  2. 敵を洗脳し、王蛇のような戦闘狂に差し向ける。

「洗脳された敵VS浅倉」はどっちが負けても我々にとって得しかありません。あとは自身が催眠の犯人である事を浅倉に悟られないようにすれば良いでしょう。

ただこんな姿にまでされて戦うくらいなら浅倉に殺してもらった方がマシかもしれませんが。

有利な敵

仮面ライダーオーズ(ガタキリバコンボ)

 最大で50体にも及ぶ分身能力で「ライダーリンチ」をかましてくるガタキリバですが、この分身体は「感覚を共有している」特性があり、これは一人のダメージを全員が共有することを意味します。

 つまりビターガヴとしては「催眠弾を一体にでも命中させられれば全員を洗脳可能」と解釈できるものであり、ガタキリバの特性を逆手に取った戦法で実力を発揮できそうです。

不利な敵

仮面ライダー滅

 機械に催眠弾は効かないんじゃないかな…。ビターガヴの洗脳能力は怪人の遺体由来のもので恐らくは「生物に対して有効」な毒に近い性質かと思われます。滅に関しては他の機械をハッキングすることで実質的な洗脳が可能ですが、ビターガヴよりも精度が高く、洗脳された者の行動も高度です。

 お互いに1度は死を経験して復活した存在ですが、滅は過去の記憶を引き継いで復活しているのに対し、ビターガヴは意思を持たないゾンビのような状態で、その後の成長可能性に大きな差があります。

 単純なスペックを見ても滅が上ですし、流石にビターガヴが勝ち筋を見出せるパターンは殆ど存在しないでしょう。

仮面ライダーカブト(ライダーフォーム)

 『ガヴ』に登場したライダーとしてはパワー寄りの性能で機動力は微妙な部類です。実際にマスターモードのスピードには対応できず攻撃を受けています。

 実はカブトの火力スペックはビターガヴを下回る水準ですが、クロックアップによる超スピード攻撃で十分に対処可能でしょう。

 カブトの変身者は徹底した鍛錬の末に敵の隙を逃さない洗練された格闘技術を会得していますから、隙の大きいビターガヴに負ける可能性は低いと考えられます。

ベストパートナー

仮面ライダーディケイド(コンプリートフォーム)

 「歴代ライダーの最強フォームを呼び出す」というチート能力をゴリゴリに使用するディケイドですが、召喚されたライダーは「ディケイドの動きを模倣する」描写しか存在せず、自律的な戦闘は確認されていません。

 ここで召喚された最強フォームのライダーに催眠弾を撃ち込むことでチートっぷりに拍車が掛かる可能性があります。召喚されたアルティメットクウガに「燃やせ」と命令し、無差別パイロキネシスとかいう五代ブチギレのダグバ戦法を狙っていきましょう。

仮面ライダー電王

 逆に自身を操ってもらうのもアリです。命すらない人形として戦うくらいなら「イマジン」に憑依される方がマシでしょう。銃撃を得意とするライダーなのでリュウタロス憑依が王道ですが、場合によってはデネブ憑依が最適解かもしれません。

 怪人と無理矢理縫合された酸賀さんの尊厳破壊っぷりは見るに耐えないエゲツなさがありますが、イマジンズのノリで中和できるか気になるものです。

仮面ライダーG4

 復活した酸賀さんはG4の装着者として最適だと思います。スーツ主導で最適な行動をするが人体の限界を無視するのがG4のデメリットですが、そもそも命すらない酸賀にとっては大きな問題にならないと思います。小沢さんもドン引きです。

強い?弱い?

 催眠弾に依存した性能と言わざるを得ず、基礎スペックの低さや隙の大きさ、銃を失った際の没個性な点を踏まえると「強い」とは評価できません。

 知略を張り巡らせれば催眠を活用したトリッキーな戦術も可能でしょうが、そもそも変身者が会話すら出来ないほどに知能が低下した状態ですので難しいでしょう。

 終盤にわざわざ登場して来て2話で倒されるという「なんで復活したん?」と感じてしまう活躍でしたが、それに見合った性能だと思います。

 「Vシネマ」で酸賀さんの前日談を密かに期待しています…。死んだ子供を復活させるために自ら実験体になる酸賀の妻(プロトヴァレン)とか待っとるよ…。小説でもええよ…。

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