
出典:ガンバライジング公式様
総合戦闘力

スペック
スカル | |
パンチの威力 | 2t |
キック威力 | 6.5t |
ジャンプの高さ | 45m |
100m走のタイム | 6.3秒 |
引用:仮面ライダー図鑑
基本情報
『仮面ライダーダブル』の第一話冒頭で死亡した「主人公の師匠」に当たる存在です。演じているのは吉川晃司さんで非常に渋くてカッコいいです。本編では素顔すら登場しない彼ですが、その人気は凄まじく、全部で3作ある『仮面ライダーダブル』の劇場版のうち2作で実質的な主人公となっています。冷静に考えると本編における主人公の菅田将暉を差し置いて、スカルを主軸とした作品が2度も制作されるのはハッキリ言って異常です。Vシネならともかく、普通に当時リアルタイムで全国上映された映画だし。
彼を主人公とする以上、必然的にテレビ本編開始前の時系列が描かれる訳ですが、これが『ダブル』という作品の世界観を重厚にした大きな要因とも言えるでしょう。単なる番外編ではなく、本編と地続きの世界で、黎明期のガイアメモリ犯罪や翔太郎がクールな探偵に憧れる背景を身一つで語るスカルの活躍はハードボイルドの極地であり、同時に過去と現在を紡ぐ亡霊として切なくも純粋にカッコいいライダーです。
どれだけ前日談で活躍しても最終的には第一話で描かれた”呆気ない死”に辿り着いてしまう訳で、見た目もガイコツである事から「とにかく死を連想させるキャラ」とも言えるでしょうか。また変身者も諸事情によって「愛する娘に一生触れることの出来ない身体」にされており、中々に悲惨な背景を持っています。それでもハードボイルドに仕事をこなす姿勢が崩れる事は最期までなく、精神を殺すという意味では、死人の象徴であるガイコツの能力と相性抜群だったのかもしれません。安易に生き返らせなかったのも、スカルの魅力を一層引立てているでしょう。
強さ解説
最大の特徴は「変身中は死者と等しい状態になる」という点です。身体が死人と同様に冷たくなり、痛みも感じません。また死人の性質によって敵による体力吸収攻撃への無効化が確認されており、相手が生きた存在であることを前提とした攻撃(精神攻撃や洗脳)への耐性にも期待できそうです。どちらかというと防御面に強みがあるライダーと言えるでしょう。
ただし攻撃手段も不足している訳ではなく、専用の銃による狙撃が可能です。近接戦においても変身者が探偵として培った身体能力がベースとなっており、格闘技術もそれなりの水準ではありそうです。加えて追い込まれた際には巨大な装甲車を呼び出して緊急脱出を図ったりと、基本戦術こそシンプルですが手段自体は一定程度持ち合わせている印象です。
また使用するスカルメモリは他のガイアメモリと比べて特殊な位置付けらしく、強引に相手に突き刺すことで相手の精神世界に介入する描写がありました。ただしこれは生身の人間に対してではなく、厳密には巨大なデータマシンと一体化した人間に対して行った技であり、どの程度まで汎用的に使用できるかは不明です。
変身者も探偵であり、かなり機転が効く印象です。トリッキーな戦術に対しても自身の推理力で一定の対応力は期待できそうです。
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- 初手でスカルギャリーを呼び出し、敵に突撃させる。
- 弱った敵の脚を打ち抜く。敵を捕縛し、密室がある場所まで連行する
- 密室に連れ込んだら石炭に火をつける
- 一酸化炭素が充満する部屋の中で、敵が中毒死するまで戦い続ける
スカルは変身中「死者と等しい特性」を獲得し、曰く「骸骨は、それ以上殺せない」です。『ワンピース』に登場するブルックに近いかもしれません。であればスカルは劣悪な環境下での活動に適していると考察できます。
例えば一酸化炭素が充満した密室は、一般的に危険な環境です。ここに敵を引きずり込み、敵がジワジワと死ぬまで戦い続け、スカル自身は生存する戦法が安定した勝利に繋がるでしょう。
有利な敵
- 仮面ライダーアマゾンネオ
溶原性細胞というクッソ害悪な細胞を垂れ流す『アマゾンズ(シーズン2)』の主人公であり、「歩く病原菌」とすら言われるアマゾンネオですが、スカルに毒素耐性が期待される以上は、そこまで怖い相手では無いかもしれません。実際に溶原性細胞に感染すると食人本能に支配された怪人になってしまう可能性がありますが、これは生きている人間が感染した場合であって死者が感染してゾンビ化する類のものではありません。よって死者と近しい状態であるスカルは感染リスクが極めて低いと考えられ、安全に対処できる可能性が高いです。
- 仮面ライダービターガヴ(マーブルブレイクッキーフォーム)
ガヴ41話にて登場したばかりのビターガヴですが、こちらは洗脳能力を持っています。しかしこちらも現時点では生きた人間に対する洗脳描写であり、死人に対する有効性は認められていません。洗脳とは他人の意思をコントロールする行為ですが、その前提として他人の意思が存在している必要があります。意思のない空き箱である死体には、洗脳という行為は成立しない可能性が高いです。そしてスカルは死体に近い存在であり、その特性で敵によるエネルギー吸収を無効にしている描写を考慮すると、洗脳も無効化できる可能性はありそうです。
実際にスカルに変身能力を授けた存在は、精神攻撃を扱う怪人の撃破を目的としていた背景を踏まえても精神攻撃・洗脳への耐性は備えていると期待できます。
不利な敵
スカルが「死人に近い存在」という意味では「妖怪」と同属性とする見方もできるかもしれません。まさに「妖怪」とは死人が現実世界で具現化した存在ですので。そして妖怪倒しの専門家と言えるのが響鬼となります。響鬼の攻撃手段である「音撃」とは「魔化魍(妖怪)に清めの音を浴びせて撃破する」ものであり、簡単に言うと「妖怪特攻」の攻撃手段ということになります。
妖怪=死人≒スカルという図式を採用するのであれば、音撃はスカルに対する特攻ともいえます。スカルは素の戦闘技術が高く射撃手段もありますが、響鬼も平成ライダーでは屈指の肉体派であり音撃棒烈火による遠距離攻撃も可能であることを踏まえると、音撃という特殊攻撃を持った響鬼が有利だと考えます。
スカルの不死性は確かに強力ではありますが、これは変身者の特性ではなく、あくまでも変身アイテムである「スカルメモリ」に依存した能力です。変身後のスカルに電気を浴びせても大きなダメージにはならないでしょうが、変身ベルトに電気攻撃を狙い撃ちしてきた場合は危険です。
特にストロンガーに関しては電気だけでなく磁力操作も可能であり、精密機器であろうガイアメモリは相性が悪いと推測されます。
ベストパートナー
- 仮面ライダー斬鬼
「弟子に想いを託して死んだ師匠」という共通点を持ったキャラクターです。またスカルは「変身中は死体になる」という特性がありますが、斬鬼も「禁術による一時的な蘇生」で背景は異なりますが「死体が動く」という意味でも近しい存在です。変身する度に死人になる覚悟をするスカル、成仏するまでの僅かな時間で死を受け入れつつも戦う斬鬼はお互いに「死を受け入れた精神的な強さ」を持っており、その根源が「仕事へのプライド」と「弟子への愛情」にある点でも完全に一致した存在ではないでしょうか。お互いに群れるタイプでは無いですし、戦術も大きく異なりますが、きっと良いコンビになりそうです。
- 仮面ライダードライブ
スカルの変身者は探偵であり、その推理力は確かなものです。同じく推理力が求められる職業といえば刑事であり、その代表格として思い当たるのがドライブでしょう。ドライブも数多くの事件を推理し解決しているため、探偵であるスカルとの相性も期待できそうです。
冷静沈着なスカルと熱血漢で「脳細胞がトップギア」とか言っちゃうドライブは同じ推理キャラであっても真逆の性格です。しかし、スカルの愛弟子が「探偵の勘」で事件を解決する熱血探偵に成長したことを踏まえると、ドライブの熱血漢な性格が寧ろ丁度良いのかもしれません。なんだかんだで荘吉は進之介も可愛がる気がします。
強い?弱い?
基礎スペックは飛び抜けて高い訳ではありませんし、超高火力な必殺技があるという訳でもありません。しかし「死人はそれ以上殺せない」の性質から防御面では非常に優れた存在と言えるでしょう。実際に完全体となったスカルが明確に敗北した描写は私の知る限りでは存在しません。死亡したのも変身前の状態で不意に銃弾で撃たれてしまったからであり、スカルとして敗北したものではないです。
また『Movie対戦2010』では弟子であるダブルがスカルを撃破する展開となりますが、これは敵の怪人が「スカルに化けた姿」であり、やはりスカル自体の敗北ではないです。
そういう意味では派手な勝利こそ少ない故人ではあるものの、一方では無敗の存在でもあり、変身者の高い戦闘力も含めれば間違いなく「強い」と言えるライダーでしょう。
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