必殺の連続使用は難しそう…仮面ライダーサソードの戦闘力

戦闘力

総合戦闘力 

スペック


マスクドフォームライダーフォーム
パンチの威力8t3.5t
キック威力9t6t
ジャンプの高さ19m36m
100m走のタイム9秒5.4秒(通常時)

引用:仮面ライダー図鑑

強さ解説

火力

同作品に登場するライダーの例に漏れず、打撃の実数値は控えめです。

基本的には剣を使用した斬撃で攻撃するので多少は誤魔化せますが、お世辞にも高火力キャラとは言えないでしょう。

とは言え必殺の斬撃には「毒ダメージ」が上乗せされるため、殺傷力は期待できる部類でしょうか。

汎用性

やはり「クロックアップ」による超スピードと毒属性の斬撃コンボは多くの敵に通用すると思います。

各ライダーの能力をコピー可能な「カッシスワーム」もやたらサソードの必殺技を多用していたし意外と汎用性が高いのかもしれません。

ただし当の本人は「必殺技を使用すると怪人化して暴走する」=「必殺技を連続使用できない」という制約はあります。

基本的に近接での斬撃ですが、必殺時に限っては斬撃波を飛ばす描写もあり、一定程度は距離があっても攻撃可能です。

機動力

言うまでもなく「クロックアップ」による超高速移動が可能です。

後のシリーズでは対抗手段や類似能力も多く登場しているため、一概に「クロックアップが最強で最速」とは言えない時代になりつつありますが、強い事に間違いはないです。

『カブト』という作品のアイデンティティと言える要素であり、跳躍力等を踏まえるとやや甘い採点になりますが25点とします。

「クロックアップ」に関しては「単なる高速移動」として考えるか「時の流れを操る等の特殊能力」として考えるかは難しいところです。

特殊能力

サソードに関しては評価が難しいです。

やはりスコルピオワームへの変化」をどう捉えるかに左右されます。

「戦闘の安定感」という意味では「必殺を発動すると怪人化して暴走」はマイナス要素ですが「生存力」という観点では怪人である分、優れていると言えます。

スコルピオワーム自体もワームの中ではトップクラスの強さを誇り、特に「毒による洗脳能力」は非常に優秀です。

また「変身者の資質」も測りにくいです。天道とのスポーツ対決や生身の剣術でワームを撃破している事を踏まえると身体能力自体は優秀だと考えられます。

一方で精神年齢は幼く、日常生活では完全に「爺や」ありきです。戦闘面でも「カブトに勝ち誇った結果、反撃の隙を作ってしまう」未熟さが確認されています。

ただし「ワームを全て倒す」という信念を貫くために「ワームを集結させて自らも倒される」という行動を踏まえると「単なるバカ・未熟者」とも言えないんですよね。

天道のような超優秀タイプとは言えないけど、影山ほど酷い訳でもなく、実力的には他作品のスタンダードクラスに落ち着くんじゃないかと思います。

強い?弱い?

無難に強いと思います。

やはり「超スピードで毒攻撃」は相当に便利です。

ただし「毒」の有用性については怪しい部分もあります。

サソードの毒はマスクドフォームのチューブにも流れている設定ですが、これが第44話で生身の女性に付着しているように見えるんですね。

その女性が毒によるダメージを受けている描写が特に確認できないため、少なくとも「付着さえすれば毒ダメージを与えられる」とは言い切れません。

斬撃等の手段で「傷口から毒を体内に入れる」を要求されるような印象を受けます。

とはいえ、同作品のライダー共通要素ですが「クロックアップ連続使用」「キャストオフとプットオンの使い分け」「超スピードの敵を目視できる」は素直に高く評価できます。

「安定感の無さ」といった懸念要素はあるし、決して最強格とは言えませんが「平均以上の強さ」である事は確かだと思います。

うっかり変身した場合の戦闘マニュアル

・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。

  1. マスクドフォームの触手(チューブ)で敵を拘束、首を執拗に締める
  2. 敵に触手をちぎられたら突進し、至近距離でキャストオフ
  3. 速攻でクロックアップ
  4. 必殺技は発動せずに斬りまくる

サソードの毒攻撃は必殺時に発動するものと思われますが、必殺発動は「怪人化」を意味するので避けたいです。

しかし毒ダメージは与えたいので①~②の工程で「毒が流れる触手を敢えて犠牲にして内部の毒を敵に付着させる」事によって下準備をします。

こうすれば剣に毒を宿す必殺技を発動せずとも、敵を斬るだけで「身体に付着した毒が傷口から体内に入る」事を期待できるのではないでしょうか。

一先ず④で心ゆくまで斬りまくり、その後の敵の状態や能力的な相性に応じてプットオンで①に戻るなり、再度クロックアップで斬ったり刺すなりすれば良いと思います。

有利な敵

仮面ライダーブレイブ(Lv50)

打撃実数値が高水準な剣ライダーです。

全てのスペックで劣るサソードですが、やはり「クロックアップ連続使用」が無法すぎます。

サソード自身が実践している描写がある訳ではないですが、主人公のカブトが実践しているので同様に扱えるものと思われます。

ブレイブも周囲のアイテム次第で高速化する事は可能ですが、こちらは周辺環境次第であり安定感に欠けます。

「ブレイブが高速化アイテムを入手する前に倒し切る」は並のスピードキャラだと召喚怪人の処理を含めて実現性に疑問がありますが、クロックアップ連続使用を前提に考えるなら現実味も帯びてきます。

クロックアップの「連続使用」は格上相手にもワンチャン狙える優れた性能だと言えるでしょう。

仮面ライダーオーガ

サソードと同様に怪人が変身するライダーです。

オーガの場合は「自身が怪人である」という自覚はあったキャラですが、人間等による拒絶が重なった末に闇堕ちしてしまいます。

人間のために戦っていた存在が「怪人としての道を選ぶ」展開はサソードと似ています。

ただしサソードの場合は怪人になっても「怪人を全て倒す」という信念は揺らいでおらず、信念がブレてしまったオーガと比べると精神力の面で優れている印象を受けます。

不利な敵

仮面ライダービルド(ローズコプター)

サソードは姉の死に際に見た影響で「薔薇の花」にトラウマ意識を抱えています。

「オレは薔薇が嫌いだ」の一点張りで供されたローズティーを投げ捨てる暴挙が確認されています(第20話)。

そこで大量の薔薇を撒き散らすビルドをぶつければ強力な精神ダメージを期待できます。

サソードは飛行可能なビルドに攻撃する手段も限られますし。

必殺の斬撃波で撃墜できる可能性もありますが、必殺の反動と大量の薔薇によってサソード側のメンタルが崩壊するでしょう。

仮面ライダー斬月

「ノブレスオブリージュ」の精神で共通する存在です。雑に言えば「優秀な人材が自己犠牲を払って社会に貢献すること」を指します。

斬月に関しては「人類の一部しか救えない現実を自らの罪として背負う」「危険な試作品ベルトを自ら倒す」等の責任感が先行している印象を受けます。

一方のサソードは終盤こそ責任感の権化でしたが、平常時は「上から目線」で世間知らずな御坊ちゃまの域を出ません。

能力的には「クロックアップ」を使用できるサソードが有利だと思うのですが「なんか主任は見切って勝ちそう…」という妙な安心感があります。

ベストパートナー

仮面ライダーサガ

「見惚れた女に拒絶された経験がある」という点で似ているでしょうか。

ヤンデレ極まって暴行に及ぶライダーも存在する中で、あくまでサガとサソードは「相手の幸せと安全第一」で逆恨みしておらずマトモです。

また性質は異なりますが両者ともに「裸の王様」と言えます。

仮面ライダーレーザー

クリスマスに死にます。

平成2期以降のライダーは「秋スタート」なので物語序盤にクリスマス回を迎えますが、平成1期に関しては「1月スタート」なのでクリスマス回は最終盤となります。

物語序盤に退場したキャラに関しては後になって復活するケースもありますが、最終盤での死亡は中々に絶望感が大きいです。

能力的にもサソードは「主要ライダー5人の中で唯一バイクが登場しない」「移動は執事の運転依存」という点を踏まえると「バイクになってくれるレーザー」は都合が良いです。

因みにTTFCのカブト第46話あらすじ紹介文が「クリスマスの奇跡」とあるのですが、これ奇跡起こってるんですかねぇ…。

ギャグとシリアスの温度差がデカ過ぎる

「実は自分自身が怪人だった」「最期は怪人として殺される」という展開から、ライダー史でもトップクラスに悲惨な存在として扱われるキャラです。

最近は怪人であっても心が善良なら生存するパターンが多いですし『カブト』という作品内でも「ひより」や「田所」は怪人として生存しています。

確かに上記2人と違ってサソードの変身者は「人を殺した」という罪が存在していますが、実質的に別人格による非行なので「罪を責める」のは違うと感じます。

むしろ彼としては「目の前で姉を殺された」という認識であり、それ故に怪人への憎しみが人一倍強い存在として描かれます。

登場初期は「傲慢な金持ち」として登場した彼でしたが、徐々に現実と向き合い成長していく姿や、それを支える「爺や」の努力を見ると愛着が湧くんですよね。

特に「爺や」に関しては年配にも関わらず破綻した金銭事情の中で必死に「裕福さ」を取り繕う姿が中々に胸が苦しくなるものでして…。

成長の過程はギャグ描写こそ多かったものの、内心では自尊心がズタズタに傷付いていたんじゃないかと個人的には感じるんですよね。

「俺が頂点に立つ!」という傲慢な性格が「今の俺は力不足だけど身代わりにはなれる」に変わるのは精神面で大きく成長していると言えます。

そんな成長が認められたのか、彼が見惚れていた「大人の女性」とデートの約束をします。

そのデートに向かう際に「自分自身が姉を殺したワームだと知る」という残酷な展開に…。

念願だったデートは叶う事なく、彼はワームとして天道に勝負を挑みます。

ただし肉体や立場はワームであっても、その目的は「全てのワームを倒すこと」で一貫しており「自身がワームの頂点として多くのワームを集結させ、天道に一掃される」方法を選びます。

その真意について丁寧な解説こそ無かったですが「俺の望みはただ一つ…!」という言葉だけで「全てのワームは俺が倒す」と躍起になっていた頃を知っている天道が、彼の真意を察する描写が「カブトらしい」と感じます。

そこまで人間側に貢献したのだから殺さないで良い、と言いたくもなりますが「全てのワームは俺が倒す」を始めとする「極端さ」が彼の魅力だと思うんですね。

当初こそ世間知らずな側面が彼の「極端さ」として描写されましたが、そこから成長した上で原点である「ワーム打倒」に回帰するのが個性を潰してなくて良いと感じます。

ここで「ワームの立場だけど多くのワームを倒して生存したぜ!やったな天道!」だと単なる有能キャラに落ち着いちゃいますし。

ワーム打倒(自身も例外じゃない)という徹底ぶりが描写される事によって「相変わらず極端な性格だけど誰かに愛される程に成長したよね」という個性と説得力を両立させる魅力に繋がったんじゃないかと思います。

まぁ私の解釈が必ずしも正しい訳じゃないですが「小学生コスプレでタコ焼きを貪る青年」を劇的なまでにシリアス面で魅力的に仕上げたのは素直に凄い脚本です。

『カブト』の脚本は色々と賛否両論ですが、記憶に残る名シーンも非常に多いです。

料理で例えるなら「味は絶品なフレンチと中華と寿司がバラバラに提供されるコース料理をコカコーラで流し込む」感じですかね。

単品で考えると脳裏に焼きつく強烈なカッコ良さや感動があるんだけど、全体の連続性を考えると途端に「…?」となる不思議な作品です。

オトナになったね、坊っちゃま

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