仮面ライダーゼロワン(ライジングホッパー)の戦闘力

戦闘力

総合戦闘力

 

スペック


ライジングホッパー
パンチの威力8.4t
キック威力49.0t
ジャンプの高さ60.1m
100m走のタイム4.1秒

引用:仮面ライダー図鑑

基本情報

 『仮面ライダーゼロワン』の主人公であり、20作続いた「平成ライダーシリーズ」の幕引きと新たな「令和ライダー」の幕開けを象徴する基本形態です。バッタをモチーフにした原点回帰の要素と最先端のAiテクノロジーを融合したデザインが「昭和とも平成とも違う」良い意味での異質性を放っており、「仮面ライダーらしさ」と「マンネリ解消」を両立した素晴らしい仕上がりです。

 変身者は「元お笑い芸人でIT企業の現社長」というクセの強い肩書きです。物語序盤こそ寒いギャグシーンに苛立ちを感じましたが、「ギャグを解説するイズへの愛着」「1000%さんへの憎悪」といった要因で、段々と許せるようになるから不思議なものです。

 それこそ終盤は本当に「頼れる社長」として慕われていくし、何より肝心のゼロワンドライバーの「社長じゃないと使用できない」という設定が最期まで活かされていて、「変身=社長特権」という図式が良い意味で他ライダーに無い特徴です。「社長の座を奪われて変身出来ない状況」を打破する解決策が「新たな会社を設立して社長になる」という展開が結構好きです。

 そんな社長が変身するゼロワンの基本形態である「ライジングホッパー」ですが、扱いはかなり不遇です。強化フォームが登場すると基本フォームの出番が減るのはライダーあるあるですが、ゼロワンの場合は特に強化フォームへの直接変身が多い印象で、基本フォームが登場すらしない回が結構あります。

 極め付けは「リアライジングホッパー」の登場でしょうか。これを別形態と呼ぶかは意見の分かれる所ではありますが、「全く同じ外見で完全上位互換の性能」の形態が最終回にて登場してしまい、通常のライジングホッパーの立場が消失しました。

 もっともリアライジングは時間制限付きというデメリット持ちではありますが、そこは「ゼロツー」や「メタクラ」で補えば良いし、わざわざ基本形態に変身する意味が性能的にもメタ的にもありません。実際に本編終了後の映画『REAL×TIME』にも未登場ですし。

強さ解説

 「主役ライダーの基本形態」「1号を意識したであろうバッタモチーフ」といった要素から「バランスの取れた格闘形態」といった性能をイメージしますが、結構尖ったスペックです。簡単に言うと「脚力特化」であり、これを上手く活用して様々なシチュエーションに対応するイメージでしょうか。

 実際にパンチの威力は「ガッチャード(スチームホッパー)」と同等で他ライダーの基本フォームレベルですが、キックの威力は「クウガ(ライジングマイティ)の必殺技」と同等で強化フォームや最強フォームの水準となっています。これは基本形態として中々に尖った性能差であり、やはり脚力を活かした戦術に依存する事になります。

 剣を使用することも一応はありますが、やはり近接攻撃になりがちで遠距離に対する攻撃手段は持っていません。ただし高い脚力を活かして敵の遠距離攻撃を避けつつ、間合いを詰めるといった戦術が比較的に成立しやすい性能でもあります。

 また変身時に自社の衛星から巨大なバッタが射出され、変身完了までの間は自身を守るように周囲を飛び回ります。これが周りの建物を破壊するほどには高火力であり、便利な印象です。

うっかり変身した場合の戦闘マニュアル

・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。

  1. 変身前に法人を一つ立ち上げておく。
  2. 変身開始。バッタが暴れてくれるため、ゆっくり目に変身する。
  3. バッタが敵にダメージを与えたら変身完了。
  4. 敵が怯んでる隙に剣を持って飛び込む。
  5. 敵に剣を突き刺し、そのまま全力で上空にジャンプ。
  6. 上空で刺さった剣ごと敵を投げ飛ばす。
  7. 刺さった剣を目掛けて必殺キックを発動し、地面まで蹴り落とす。
  8. 貫通or爆散で完全勝利。

 変身中に自社の株が買い占められて社長の座から降ろされると変身不能になります。このリスクを回避するために名ばかりでも良いので小さい法人をひっそりと立ち上げておきましょう。間違っても上場してはいけません。ワンマン経営上等です。

 脚力を活かし確実に仕留めるには『令和ファーストジェネレーション』で披露された、突き刺した剣を狙ったキックを応用するのが良いと判断しました。敵の虚をついて安全に突き刺すには変身途中のバッタに牽制させるのがベストであり、その上で飛び蹴りに移行すれば完璧です。

有利な敵

仮面ライダーダブル(サイクロンジョーカー)

 キックの威力が高いことは先述の通りですが、パンチの威力も並の初期フォームと比較すると若干高めに設定されているのがゼロワンです。そのため目立った特殊能力を有さない格闘主体の基本フォームに対してはスペック負けする事が殆どありません。

 サイクロンジョーカーも平成2期の幕開けを象徴するライダーで恐らく1号を意識したであろう格闘主体のライダーであり、ゼロワンと似通っています。一応ダブルは「地球の本棚における検索」がありますが、ゼロワンにも「衛星ゼアによるラーニング」があるため、お互いの分析力がある程度は相殺された結果、肉弾戦に行きつき、スペック差でゼロワンが勝ちそうです。

仮面ライダー電王(ソードフォーム)

 これは勝負と言えるか微妙な所ですが、ゼロワンは歴史改変にも一定の耐性を持っています。もちろん歴史が改変されることの影響自体は受けますが「衛星ゼア」が歴史改変を認識する仕様であるため、ゼロワンへの変身は可能だし、記憶の改変もありません。

 常盤ソウゴの発言を素直に解釈すると、実質的に「特異点」に近しい特性とも言えるでしょう。万が一にも電王側が過去に遡ってゼロワンの弱体化を図ったとしても「衛星ゼア」による何かしらの対策が為されそうです。

不利な敵

仮面ライダーカイザ

 物語序盤におけるゼロワンは敵を敵として割り切れない側面が目立ち、実力を発揮できない事が多々ありました。まぁ怪人化への過程が同情の余地があるものばかりだったので仕方がないですが、どうしても覚悟を決めきれない青臭さが良くも悪くも目立つキャラです。

 一方でカイザの変身者は良くも悪くも覚悟ガンギマリキャラですから「安定して実力を発揮できるか」という点では大きな差があります。スペックこそゼロワンに大きく劣りますが、カイザ自体が絶対悪とは言い切れない性質上、ゼロワンが本気を出しきれない可能性があります。

 基本的なカイザの技はサイドバッシャーのミサイル砲を含めてもゼロワンが回避しそうですが、ゼロワンが感情的な隙を見せた瞬間にカイザが拘束技を発動、そのまま必殺技に移行で逆転勝利といった展開は起こり得そうです。

仮面ライダーフォーゼ(ベースステイツ)

 フォーゼもスペックが低めのライダーであり、ゼロワンには遠く及びません。真正面から戦えば普通にゼロワンが勝つでしょう。

 しかしフォーゼは宇宙空間での活動が可能です。ゼロワン相手に「こりゃ勝てねぇ」と悟ったら宇宙に逃走、衛星ゼアに向かって「ライダーロケットドリルキック」を放てば否応なしにゼロワンは変身能力を失います。

ベストパートナー

仮面ライダー1号/クウガ

 やっぱり各時代を象徴する1号ライダー同士の並びは美しいです。今後配信が予定されている「ライD」のキービジュアルもゼロワン含めた3人でしたね。3人ともシンプルなデザインなのに絶妙な差別化があって、同じシンプルなバッタモチーフでも「ゼロワンが昭和ライダーに見えるか」というと絶対にNoなのが不思議です。

 ゼロワンのスタイリッシュさが良い意味で「令和らしさ」を放つ美しい並びです。

仮面ライダーキカイ

 ゼロワンは人型ロボットを製造する大企業の社長であり、多くのロボットと意思疎通を図り慕われました。キカイもまた完全なロボットであり、暴走して人間を襲う可能性を秘めている点がゼロワン世界のロボットにソックリです。

 少し面白いのはジオウにおけるキカイは2021年のライダーで「ちょうどゼロワン終了直後」の時系列にあたるんですよね。ゼロワンの終盤は人間とロボットの代理戦争とも言える内容で結果的には和解しましたが、展開によっては全面戦争に発展して世界が荒廃してもおかしくない状況でした。

 これを踏まえて改めてキカイが登場した2021年は「ロボットによって人間が滅亡寸前まで追い込まれている世界」であり、ファン界隈では「ゼロワンが闇堕ちしたまま全面戦争を回避出来なかったIF世界ではないか」と推測されています。

 まぁ考察をどこまで信じるかは人によりけりでしょうが「ロボットに寄り添った人間」と「人間に寄り添ったロボット」という存在で、争いの絶えない世界で戦い抜く戦士としてはお互いにシナジーがありそうです。

強い?弱い?

 基本フォームとしてはシンプルに高スペックであり、高い脚力を活かしたキックの火力は高いと言えます。その分、他ライダーに見られるような特殊な能力や遠距離攻撃の手段が控えめであり、少し正直すぎる面も否めないでしょう。

 ただ「純粋に高スペックなライダー」としての性能がキッチリと戦闘描写に反映された影響もあって、中々に強い印象があります。ライダーには様々な設定が盛り込まれていますが、映像描写に上手く反映されず「実は結構強い」という印象になりがちです。

 その点でゼロワンはバッタらしい強力なジャンプを活かした派手でスタイリッシュなアクションが目立ち、特に第1話の「空中を舞うバスの中をくぐり抜ける」シーンはかなり印象的で、素直にカッコいいです。

 総合的に強さを評価すると「標準的な水準」ではありますが、逆に「標準的な強さを真面目に描写するとメチャクチャ強く見える」ことを証明した存在であり、これは立派な偉業と言えるでしょう。

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