
出典:ガンバライジング公式様
総合戦闘力

スペック
ライオンクリーナーフォーム | |
パンチの威力 | 17.4t |
キック威力 | 21.3t |
ジャンプの高さ | 39m |
100m走のタイム | 3.6秒 |
引用:仮面ライダー図鑑
基本情報
仮面ライダービルドの派生フォームです。「ライオン×掃除機」の組み合わせで左腕に掃除機が装着されています。
初登場となる第9話は「科学者としての価値観」にフォーカスを当てた回となります。物語全体としては序盤ですが「人を怪人にしてしまう人体実験は、仮面ライダーの適合者を判別する手段として開発された」という重苦しい事実が明らかにされます。
というのも人体実験とは「副作用の激しいドーピング剤を強制注入する」というイメージに近い内容であり、これに耐えられず消滅する者、怪人として生存する者、怪人化せずに人間の姿を保てる者という具合で被験者によって結果が異なります。
後者になればなるほど強力な肉体を有することになり「仮面ライダーに変身できる資格者」であることを意味します。
ビルド変身ベルトの開発者は「適合者を探すために人体実験を繰り返していた」のであり、大義はあれど多くの人命を犠牲にした事になります。
自身の恋人を人体実験で亡くしている万丈は当然ながら激怒しますが、これに対して桐生戦兎は「副作用を無視したのは問題だが、科学の発展という観点では功績が大きい」というハイパーデリカシーの無い発言をしてしまいます。
「本当に正義のヒーローである主人公の発言か?」と一見すると思ってしまいますが、そもそもビルドは「学者」であり「科学そのものが悪なのではなく、科学の使い方を正しい方向に導きたい」という価値観で行動しています。
「科学者自体を恨むのではなく、科学を悪用された現実に向き合っている」とヒロインが評していましたが、表面的には無慈悲に見えても、至極真っ当な正義感であることは間違いありません。
ただ「ヒーローとしてのステレオタイプ」はどうしても万丈のような「情熱的な性格」になりがちなので、桐生戦兎のような「思考回路を読み解いた先に確固たる正義がある」タイプは珍しい部類なのかもしれません。
逆に言えば長寿シリーズである「仮面ライダー」において、正義のヒーローでありながらも没個性にせず「学者としてのアイデンティティを両立」した点では非常に魅力あふれる描写であり、「ビルドと言ったら天才物理学者」というイメージを定着させた秀逸な回だったと感じます。
強さ解説
火力
数値で開示されている打撃火力は「ラビットタンク」とほぼ互角の水準です。決して高くはないですが、派生フォームとしてはバランスが良く及第点と言えるでしょう。
汎用性
近接戦ではパンチやキックに加えて、掃除機で敵を殴る描写があります。威力は高くないでしょうが、片腕が塞がっていても格闘戦に支障をきたしている事はなさそうです。
またライオン側の能力としてエネルギー弾を撃つことが可能であり、遠距離攻撃にも対応しています。通常攻撃は「タブードーパント」、必殺時は「ストライクベント」に近いでしょうか。
遠近両用で対処可能であり、尖った能力が目立つビルド派生フォームとしては汎用性の高い性能をしています。
機動力
これに関しては「ラビットタンク」に劣ります。ただしスピードに関しては割と速い部類であり、歴代全体として考えれば全然「動ける」ライダーだと思います。
そもそも「敵を足止めしてエネルギー弾で倒す」という性能デザイン上、そこまで派手に動き回る必要も生じないため、基本フォームに多少は劣るとしても弊害は小さいでしょう。
特殊能力
やはり一番目立つのは「掃除機で敵を吸引する能力」でしょう。飛行している敵の動きを封じる描写を見るに吸引力も高そうであり、ある程度は距離が離れていても敵の足止めは出来そうです。
さらに掃除機は敵の攻撃を吸い込んで無効化する事も可能であり、防御手段としても機能します。炎や水を吸い込めるとありますが、どの程度の威力まで吸収できるのかは未知数です。
掃除機の能力としては「周囲のウイルス無効化」「自身の汚れを素早く落とせる」といったラインナップが続きますが、ライオンに関しては「マタタビに弱い」という設定が付いてきます。
じゃあ「ライオンは役立たずなのか」というと全然そうではなくて、先述した遠距離攻撃の他に「胸部は自身の爪以外による攻撃が効かない」というトンデモ設定が存在します。
ただし「無敵装甲」はあくまで胸部に限った記載であるため「全身が無敵装甲」ではない点に注意が必要です。全身だったら流石にチートすぎる。
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- エネルギー弾で周囲の建物を破壊、大量の瓦礫を用意する
- 掃除機で敵を吸引、同時に瓦礫も吸引する事で敵に打撃や刺撃ダメージを与える
- 吸引によって敵が接近する前に必殺のライオンエネルギー波で勝利
基本的には特段の捻りは必要ないと思います。吸引+エネルギー波が性能として噛み合っているので劇中の戦法が最適解に近いです。
強いて加えるなら、瓦礫などを同時に吸収することでダメージの上乗せを狙う程度のものであり、やはり劇中とほぼ変わらない内容になるでしょう。
有利な敵
仮面ライダーギャレン(ジャックフォーム)
「飛行可能で炎を撃つ銃ライダー」という能力的には強い要素の多いギャレンですが、ビルドとしてはピンポイントで対処しやすい敵と言えるでしょう。
「空飛ぶ敵を吸引で封じる」「炎も吸引して無効化できる」となれば、ギャレンの強みを殆ど潰したも同然です。
まぁギャレンの場合は通常フォームの方が強そうではありますが…。
仮面ライダーゲンム(スポーツアクションゲーマーレベル3)
掃除機の能力は、衛生的な側面を反映してか「周囲のウイルス無効化」という性能を持ち合わせています。そのまま素直に受け取れば、ゲンムがばら撒く「バグスターウイルス」も無効化できる可能性も否定できないでしょう。
ただし「エグゼイドとの冬映画」で登場したウイルス由来の怪人に対して「ライオンクリーナー」を使用しなかった事を踏まえると、特殊なウイルスに対する有効性までは期待できない可能性もあります。
とはいえ吸引力だけを切り取っても、絶対的な馬力が小さい自転車であれば簡単にバランスを崩せるだろうし、基本的には有利に立ち回れそうな感じがします。
不利な敵
仮面ライダーストロンガー
敵が放つ炎や水を吸収できるビルドですが、地面を伝ってくる電撃までは流石に対応できないでしょう。そもそも腕に装着された掃除機は地面に接していないし、電気は炎や水のように視認性も高くありません。
仮に吸引自体が可能であったとしても、掃除機を構える前に電気が伝ってきて感電というオチになりそうです。
仮面ライダー龍玄(キウイアームズ)
数ある仮面ライダーの設定を漁っても「マタタビを駆使する」ライダーは流石に発見出来ませんでした。しかし!マタタビと似た成分を持った植物として「キウイ」が挙げられるらしい!
実際に猫に渡すマタタビが手に入らない場合の代替としてキウイを用いるケースもあるようです。そもそもキウイ自体が「マタタビ科マタタビ属」の植物なので成分としては非常に近しいのでしょう。
そしてキウイといったら光実しかいませんよね。実質的に「ライオンクリーナーに対する特効キャラ」と見ても良さそうです。
ベストパートナー
仮面ライダーライア
「吸引+エネルギー波」はそれなりに理に適っており、戦法としての完成度は高い印象です。ただしビルドはあくまで派生フォームであり、絶対的な吸引力や火力が不足する局面はどうしても生じるでしょう。
そこでライアの「コピーベント」によって、腕の装備である掃除機とライオンをライアにも装着させて威力を倍にする事ができます。
仮面ライダーオーズ(プトティラコンボ)
ビルドが単純な足止めに徹するパターンを想定するなら「必殺火力が高いライダー」と組ませたいです。プトティラに関しては必殺バズーカ砲が200tと高火力であり、命中すれば基本的に勝てます。
地上の敵に対してはプトティラも「足場の凍結」によって敵を固定する事が可能ですが、空中の敵に関しては必ずしも足止めが出来るわけではありません。
ビルドの掃除機は「地上の凍結で足止めしきれない敵」を逃さないため、プトティラのバズーカ命中に大きく貢献できそうです。
強い?弱い?
尖った性能が目立つビルドの派生フォーム群の中では汎用性が高く、実戦でも運用できそうな要素が多い存在です。
ただ逆に言えば「ゴリラモンド」のような「格上をワンチャン倒し得る」要素は少ないです。
もちろん「ウイルス無効化」といった特殊性もありますが、直接的な攻撃手段としては機能しないでしょう。
性能的には悪くないですが「ライオン」のアイテムがバイクの起動に必要な存在であるため、登場回数は非常に少ないです。どうしても「掃除機」のインパクトが大きいだけに「ライオン」要素が忘れられがちな印象のあるフォームです。
コメント