
出典:ガンバライジング公式様
総合戦闘力

スペック
フライングファルコン(迅) | |
パンチの威力 | 9.0t |
キック威力 | 30.1t |
ジャンプの高さ | 23.8m |
100m走のタイム | 4.1秒 |
引用:テレビ朝日公式
基本情報
『仮面ライダーゼロワン』に登場した4人目のライダーです。既出の3人が「人間が変身した正義のライダー」であったのに対し、迅は「ロボットが変身する悪のライダー」であり作品の世界観的に必然とも言える存在でした。
ただし悪のライダーとは言っても本人は「何も知らない赤ちゃん」のような存在であり、周囲に吹き込まれた悪意を素直に実行するだけの純粋無垢なキャラクターとして描かれています。
一応は「人類滅亡」という目標を掲げてはいますが、これは「人類に対する憎悪」というより「自身の同類であるロボットと仲良く暮らせるハッピーな世界にしたい」というポジティブな動機だと感じさせる言動が多いです。
そのため自身の理想と人類の存在が必ずしも共存不可能であるのか、人間を見て学ぶ事で葛藤するようになります。特に「子を守る親」を目の当たりにした際は大きく動揺し、親子関係について興味を持ち始めます。
自身に指示をする「滅」が「迅にとっての父」であると発言した際は非常に喜んでいましたが、「我が子を大切にする人間の親」と「一方的な指示ばかりで優しさを見せない滅」を比べて、少し寂しそうな表情を浮かべていました。
現実の人間社会でも「家族仲が円満な環境で育った子供」と「家庭崩壊した環境で苦しんだ子供」が全く同じ成長をする事はなく、やはり何かしらのハンデを背負ってしまうのが現実です。「持たざる子が指を咥えて羨む様子」を体現するのが迅だとすれば、非常に残酷な現実を連想させる良いキャラクターだと個人的には思います。
実際に主人公であるゼロワンは「環境さえ違えば迅と争わずに済んだ」という趣旨の言葉をしており、様々な形で悪意を表現した作品において「悪意しか教えて貰えなかった」存在は必要不可欠ではありましたが、少々可哀想な印象を受けました。
しかし僅かではありましたが、父の愛情と錯覚できるような体験をする事が出来ており、自身も完全に破壊され一度は退場したものの、むしろ復活してからが本番と言えるような活躍をしておりますので、全体としては救いのあるキャラクターではあります。
まぁ「フライングファルコン」は16話で完全にお役御免で以後登場しませんが…。
強さ解説
第16話という物語前半で退場したキャラなだけに強い印象がありませんが「マッハ1.7で飛行可能」というバケモノ過ぎるスペックを誇ります。音速を越えるスピードですから相当にイカれた性能です。
例えば飛行を得意とするライダーでお馴染みの「スカイライダー」の最高飛行速度が時速800kmですから、およそ時速2100kmに相当するマッハ1.7がヤバ過ぎる事は一目瞭然です。正直ひたすら飛び回っていれば負け筋は殆ど生じないレベルでしょう。
ただし火力面では少々決定力に欠けるのかもしれません。ゼロワンとの決戦時には飛行自体はしつつも近接攻撃を仕掛けていましたが、これは「上空からの遠距離攻撃ではダメージが与えられない」ことの裏返しとも読み取れます。
銃を装備していますが格上相手には通用せず「より大きなダメージを与えるには近接攻撃を仕掛ける必要があるが反撃されるリスクも高まる」というジレンマを抱えています。
接近する必要が生じるほど強い敵からは逃げるのが正解ですが、それは同時に勝利には持っていき難いことを意味するのがモドカシイ性能です。
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- その辺のロボットをハッキングして敵を攻撃させる。
- 自身は高速で飛行しながら敵を狙撃。
- ダメージの蓄積や疲労で弱体化した敵を捕らえて上空へ。
- 敵を掴んだままマッハ1.7で飛行し、その勢いのまま富士山に投げ飛ばす。
- 落下による衝撃と噴火によるマグマで絶命させる。
基本的に負け筋は殆どないでしょう。ロボットをハッキングして操れますので先ずは敵の弱体化を図ります。③に移行するタイミングだけは慎重になるべきで、本当に弱体化し切るまでは空中で待機するのが無難です。
有利な敵
仮面ライダーパンチホッパー
高速移動を可能とするライダーですが空は飛べません。高速移動には制限時間がありますので時間切れまで空中で待機、その後一気に襲って上空から落とす戦法で良いでしょう。パンチホッパーのパンチはジャンプにより威力を増しますが、空中ではジャンプ出来ませんので。
またダークカブト曰く「マスクドフォームでなければ上空からの落下ダメージを負う」との事なので、少なくとも『カブト』に登場するライダーは落下耐性があまりありません。特にパンチホッパーはマスクドフォームが存在しないライダーですので、上空から落とせば致命傷になりそうです。
仮面ライダーヴラム(プリンカスタム)
神経毒が厄介な仮面ライダーですが、迅はそもそも完全な機械ですので毒は効きません。基本スペックを見比べても完全に迅が上回っており、飛行するまでもなく適当にぶん殴っておけば勝てるでしょう。
不利な敵
仮面ライダークウガ(タイタンフォーム)
迅の火力不足が目立つ恐れのあるライダーです。タイタンフォームは頑強な装甲であり、並の攻撃は「回避せずに仁王立ちで受ける」という戦法が可能です。例えば迅が上空から適当に射撃しても火力不足で無効化される可能性があります。
より決定的なダメージを与えるには迅が最大限に加速した状態で接近攻撃を仕掛ける必要が出てきますが、タイタンフォームもカウンター攻撃を仕掛けてきます。マッハ1.7のスピードで突っ込むのは強いですが、反撃された際のダメージも大きくなる諸刃の剣でもあるので難しいところです。
白い魔法使い(笛木)
父親に飢えた迅ですが、笛木に上手く利用されてしまいそうです。笛木は自身の娘に対してだけは父親として全力を尽くしますが、その他の存在には冷酷無慈悲です。迅に親子愛を説きつつも実際は道具のように酷使するという、「滅」以上に残酷な仕打ちをしかねません。
仮に戦闘に発展した場合も、白い魔法使いは飛行できませんが「エクスプロージョン」による空間爆破や「サンダー」による落雷といった対策手段を多く持っています。飛行能力を対策されると一気に没個性な性能になってしまいますから、これは迅にとって厳しいシチュエーションかもしれません。
ベストパートナー
仮面ライダービターガヴ(スパーキンググミフォーム)
「何も知らない人工的な存在」「無邪気に主人を父親と認識するが拒絶される」といった共通点があります。どちらも「悪事こそが正しい」と教育された存在で、闇堕ち等の葛藤ある悪意とは性質が異なります。
子供のイタズラ感覚で悪事を働くので、倒すべき存在ではあるのですが「倒す瞬間は少し心苦しい」印象を与えます。研究所で培養されていたビターガヴとか本当に可哀想だったし…。
仮面ライダーフォーゼ(ロケットステイツ)
純粋無垢な迅は「ロボットを強引に怪人化させる行為=友達を増やす行為」として認識していました。人間の立場としては怪人は倒すべきですが、迅の立場としては「友達を殺された」という認識であり「友情」という感情が一定以上は芽生えていたのかもしれません。
そして「友情」といえばフォーゼであり、ゼロワン以上に「人類とロボットの共存」を目指す道を示す事が出来そうです。実際にフォーゼは「精神年齢は殆ど赤ちゃん」だった「撫子」を正しい道に引き込んでいるし、最終的には教師になる男ですから、やはり「迅の教育役」としてはベストではないでしょうか。
迅と似た存在である撫子との絆を証明する「ロケットステイツ」が飛行特化ですし、何かの縁かもしれませんね。
強い?弱い?
負け筋を生まないという意味では、間違いなく強いです。飛行能力があるというだけでかなり大きなアドバンテージなのに、更に音速越えのスピードとあれば相当に優秀です。飛行しつつ狙撃していれば殆ど負けないでしょう。
ただし格上相手に対して「勝利する」事は難しいです。空からの攻撃でダメージが不足するほど強い相手は「接近しては危険なほど強い」ことを意味するのであって、下手に接近すると一気に負け筋になり得ます。格上相手には潔く撤退してドローに持っていく冷静さが求められるでしょう。
基本的には格上相手に一矢報いるタイプの強さではありませんが、格下の敵に「安定して確実に勝てる」という向きの強さはしっかりと担保されており、加えてロボットに対するハッキング能力といった得意分野もありますから、総合的には強い部類と言える性能でしょう。
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