仮面ライダー響鬼(基本形態)の戦闘力

戦闘力

総合戦闘力 

スペック


響鬼
パンチの威力20t
キック威力40t
ジャンプの高さ75m
100m走のタイム3秒

引用:仮面ライダー図鑑

基本情報

 2005年より放送された『仮面ライダー響鬼』の主人公です。演じるのは細川茂樹さんで当時の年齢が33歳であり、歴代主人公の中で最高齢の存在です。通称「おっさんライダー」。サブライダーや劇場版限定ライダーも30歳越えの者が多く、作品全体の年齢層が高い作品となっています。また今作品は平成ライダーシリーズにおいて「クウガと並んで異彩を放つ」と評されることが多く、年齢層以外にも他ライダーにはない要素が非常に多いです。

 まず実質的な主人公が非戦闘要因である「少年」であることが挙げられます。仮面ライダーシリーズは基本的に1年間の放送を通じて登場人物の成長を描くことを矜持としますが、本作のライダーは最初から「ベテラン」であるため成熟しており、成長の余地があまりない存在でした。

 そこで「少年」という存在を主軸にした成長物語にし、その道標として響鬼が存在する構成です。なので戦闘自体は結構アッサリしており、怪人をワンパンで撃破して戦闘シーンが速攻で終了する放送話もありました。

 その分の尺を人間ドラマのパートに割り振っており、大人になった今でこそ非常に面白い作品なのですが、当時の評判は芳しくなく・・・。幼少期の私もリアタイしてましたが前作『ブレイド』がライダーバトルを活発に勃発させる迫力ある作風だっただけに、少し「退屈な印象」を抱いてしまったのも事実です。実際に玩具の売上も落ち込んだらしいですし。

 そんな背景もあってか「年途中で製作陣が交代する」という前代未聞の出来事があり、「人間ドラマ重視の前期」と「玩具を意識した子供にウケる後期」という具合に大幅な方針転換が起きています。実際に「作風が大きく変わった」と評されることは多いですが、後期にも「師弟の別れ」や「変身に頼らず、人間として敵を倒す響鬼」といった重厚なドラマあっての名場面も多く存在し、一概に「個性を犠牲にした」とは言えないでしょう。

 そもそも企画段階では「仮面ライダーシリーズではない作品」として構想されていた事情を踏まえると、しっかりと他作品にはない個性を出しつつ「歴代ライダーに馴染んでいる」という塩梅は素晴らしいものであり、間違いなく「レジェンド作品」と言えるでしょう。

強さ解説

 真っ先に挙げられるのは「基礎スペックの高さ」でしょう。平成ライダー基本形態では最強クラスの身体能力を誇ります。そもそも響鬼への変身は「アイテムさえあれば可能」ではなく修行によって鍛えられた強靭な肉体を要求するものであり、生半可な人間が変身しても一瞬で変身が解除され気絶してしまう程の負担が掛かります。

 しかし響鬼は16歳の時点で変身可能な程に鍛え上げられており、その上で15年のキャリアを積んで本編第1話に登場する訳ですから、基礎スペックの高さにも説得力があります。通常、「仮面ライダー」という作品は「主人公が徐々に成長して最終的に最強になる」という展開になりがちですが、響鬼は「最初から最強クラス」の戦士として他ライダーを援護する描写もあり、「戦闘のプロ」「ベテラン戦士」としての風格があります。

 夏限定の強化を除けば基本形態一本で物語後半まで戦い抜いており、修行による変身者自体の強さで何とかしてきたのは流石としか言いようがありません。基本的に口から炎を吐く「鬼火」や音撃棒を用いた打撃、オーラで出現させた炎の短剣を中心とした近接戦を得意とする戦闘スタイルですが、火球を飛ばす遠距離攻撃も可能であり隙がありません。

 また「音撃」という特殊技もあり、「妖怪に対する清めの音」という性質であることから推測すると「死者を強制的に成仏させる技」という見方も出来るわけで、場合によっては「死者特効」という差別化された強みを見出すことが出来るでしょう。

うっかり変身した場合の戦闘マニュアル

  • 敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
  • 魔化魍が敵である事を踏まえ、戦闘場所は山奥を想定。
  1. 初手で音撃棒烈火で火球を乱射し山火事を発生させる。
  2. 山火事の中で敵の逃げ場を奪いつつ、徐々に間合いを詰める。
  3. 口から火を吐いて敵を攪乱する。
  4. 一気に接近し短剣で敵の足等を狙った部位破壊。
  5. 音撃鼓を敵に埋め込む。巨大な太鼓が出現し敵は身動きが取れなくなる。
  6. 敵が爆散するまで、ひたすらに太鼓を叩く。

 音撃鼓が実質的な拘束アイテムであるため、これを相手に埋め込むことが成功すれば勝利確定です。これをゴールとして逆算すると「安全かつ確実に間合いを詰める」戦略が必要となるわけです。山火事を起こせば敵は安易に逃げ回ることが困難になるし、部位破壊に成功すればより確実に敵の拘束が可能になります。

 太鼓を叩きまくる必殺技は「1撃で仕留める技」ではなく、むしろ「敵が死ぬまで攻撃し続ける技」であるため、変身者の体力や気合が問われるでしょう。

有利な敵

  • 仮面ライダーゴースト(オレ魂)

 音撃は「清めの音」であり妖怪である魔化魍を撃破する特効手段ですが、これは死者全般に対して有効な可能性があります。まさにゴーストは第1話時点で死人が変身する仮面ライダーであり、「倒す」と言うより「成仏する」と言うアプローチが有効であると考えられます。

 直接対決ではありませんが実際に『仮面ライダージオウ』においてディケイドが変身した響鬼」と「ゴーストの能力を宿したジオウ」が対決しており、この勝負はディケイドが勝利しています。

 文字通り、命を燃やし尽くしてやりましょう。

  • 仮面ライダーガヴ(ふわマロフォーム)

 マシュマロの力で変身するガヴの形態ですが「燃えやすい」「身体が膨張して若干の巨大化」といった特徴があり、これは響鬼が得意とする敵の条件に合致しています。まず響鬼は分かりやすいほどの「炎属性」であり、近接戦・遠距離戦問わず確実に敵を燃やす手段を有しています。

 また彼が退治してきた魔化魍は巨大化する場合は多く、響鬼は巨大化した敵との間合いを上手く詰めて、一方的に攻撃可能なポジションを確保する戦法が得意な印象です。ふわマロフォームは飛行可能ですがスピード自体は遅いため、音撃棒烈火で撃墜出来ますし、近接戦においてもあっという間に背中を取られて「爆裂強打の型」を叩き込まれて敗北する可能性が高いです。

不利な敵

  • 仮面ライダーキカイ 

 音撃の火力自体はそれなりに高そうではありますが「妖怪の成仏に適した特殊技」である点を考慮すると「そもそも魂を持たない」存在への効果が薄い可能性があります。

 『ジオウ』に登場したキカイは変身者自体が完全なアンドロイドであり「破壊」することので勝利は可能であっても「成仏」させるというアプローチが有効かは怪しいです。

 更にキカイは基礎スペックも高水準であり、響鬼による力押しも通用しないと考えられます。響鬼は変身者が「機械音痴」という弱点もあり、「2121年で通用する機械技術」に対して有効に立ち回るのは「スマホも扱えない老人が突然チャットGPTを完全マスターする」くらいには難易度が高く、響鬼としては勝ち筋を見出し難い相手であると言えるでしょう。

ベストパートナー

  • 仮面ライダービルド

 天才物理学者と自称する仮面ライダーがビルドです。実際に自らアイテムや武器を開発しており、非常に高い技術力を持っています。車の運転もまともに出来ない程の機械音痴である響鬼ですが、逆に機械に強い相方がいれば隙なしです。またビルドの変身者は歴代主人公と比べて精神的に成熟しており、同じくメンタルが安定した響鬼との相性は非常に良さそうです。

 森林地帯における活動可能なサバイバル能力、ベテランとしての風格、鍛錬で己を強くするプロ精神といった共通点が多い存在です。ブラーボのような成熟したキャラは脇役だからこそ作品が成立する訳ですが、響鬼はベテランの主人公として1年間活躍しており異色さが際立ちます。ともに弟子を持つ者同士で性格上の相性は良さそうです。

 戦闘面においても二刀流という共通点はあるし、何より変身者自体が強いため、生身での戦闘を余儀なくされたシチュエーションでも安定して対処できる安心感があります。

強い?弱い?

 変身後のスペックは平成屈指の水準であり、更にはアイテムへの依存度が低いにも関わらず安定して戦闘可能な点まで加わると流石に「強い」と言わざるを得ないでしょう。他作品のライダーが新アイテムを入手して強くなるのに対して、響鬼は「修行」だけで序盤から作中最強クラスの存在として君臨しますから、基本形態としての戦闘力は非常に高い水準です。

 作品における鬼というライダーはそもそも修行によって鍛錬された肉体がないと変身すら出来ない存在であり、必然的に変身できた時点で高い身体能力が担保されることになります。その上で15年のキャリアを積んだ響鬼は戦闘技術もバッチリであり、ある程度は敵によって応用力を発揮する期待も十分にできます。

 「音撃」という特殊技によって得意分野もハッキリしているし、一方で特効が刺さらない相手でも基礎スペックの高さでゴリ押し出来る事を考慮すると非常に優秀であり、明確に「強い」ライダーです。

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