
出典:ガンバライジング公式様
総合戦闘力

スペック
グリスブリザード | |
パンチの威力 | 61.7t |
キック威力 | 59.9t |
ジャンプの高さ | 64.9m |
100m走のタイム | 2.1秒 |
引用:仮面ライダー図鑑
基本情報
お馴染みのビルド第47話『ゼロ度の炎』で活躍した、グリスの強化形態にしてTV本編における最終フォームです。
今でも根強いファン人気を誇るグリスですが、やはりその要因の大部分は「グリスブリザードの活躍と散り様」の一連の流れにある印象を受けます。
雑に表現すると「変身したら死ぬよ」ってやつですね。
従前より戦闘力インフレに取り残され気味だったグリスは危険なガスによるドーピングを実施しており、既に肉体的な限界に近づいていました。
ビルドの世界観においては「急激に戦闘力を上げ過ぎると消滅する」という趣旨の言及があり、ドーピングを重ねたグリスが強化アイテムで変身したら命は無い、という状況でした。
それでも「世界を救うために命を投げても戦う!」という強い正義感のもとに変身し、ヒロインに看取られて消滅するという展開です。
割と王道な要素の多い展開ですが、意外にも賛否は別れるようです。やはり注目されるのは「ブリザードに変身する必要あった?」という違和感です。
グリスの取り巻きであった「3羽カラス」に擬態した怪人を相手に苦戦こそしましたが、それは実力の問題というより「情が湧いて本気を出せない」ことに起因していた印象を受けます。
流れとしても
- 情が湧いて本気出せねぇ←分かる
- でも世界の存亡かかってんだ!←そうだね
- じゃあ死ぬリスクがある方に変身するわ!←???
そもそも通常形態でも実力的には事足りていたように感じられ、擬態怪人と戦う覚悟が出来たなら通常形態で戦えば良くね?という疑問が生じます。
一応は主人公たちにとって必要なアイテムを自らの命と引き換えに生成する目的があったのでしょうが、これも後にジーニアスフォームの能力で安全に取り出せた可能性があるし…。
完全に私個人の見解ですが「グリス自身が死を望んでいた」と考えると辻褄が合うかもしれません。
普段こそ戦兎たちと楽しそうに過ごしている様子でしたが、彼は「既に家族同然の付き人を全員殺されている」状態です。
そして「3人殺された」という事実はもちろん、全員が別々のタイミングで死んでおり「3度も仲間の死を味わった」というのも中々に辛いものがあります。
最終決戦時も「殺された仲間が夢に出る」という趣旨の発言をしており、表面的な様子とは裏腹に精神的にはかなり追い込まれていたのかなと個人的に感じます。
グリス自身の死に際も「未練はある」としつつ「あの世で故人たちと見守っているぜ」であり、敵の足止めとアイテム生成という最後の仕事を果たしつつも、ラクになる道を選んだのでは無いかと推測しています。
まぁライダーシリーズ自体がそもそもライブ感で描かれており、この形態もグリスのキャラ人気を反映しての登場とされてますから、あまり深く考えるべきではないのでしょう。
ただ「ライダーが死んでヒロインが泣く」というのは確かに視聴者の情緒に訴えるものがあるのですが、今作のヒロインは割と頻繁に泣いてるイメージがあって、そこまで重みを感じなかったというのが率直な感想です。
強さ解説
火力
打撃実数値は「ジーニアス」よりも優秀な印象を受けます。キックに関しては若干劣りますが、それ以上にパンチで上回ります。
これに氷属性が乗り、とりわけ必殺時は「細胞レベルで凍結・消散」とされますが、コレちょっと強くねぇか?
確かに氷属性の攻撃をするキャラは多く存在しますが「吹雪を浴びせて表面的に凍らせる」類の能力が多数を占める印象です。
そのため凍結自体がトドメの一撃になる印象は薄く、大体が「凍結+α」で撃破しているかと思います。
一方のグリスは「打撃で触れた敵の細胞を凍らせる」ですが、これは基本的に死を意味すると考えて良いでしょう。
一般に凍結による死因は「低体温症」の他に「凍結による細胞の損傷」があるとされます。
恐らく雑に表現すると「単純に”寒い”だけなら温める事ですぐに回復するけど、細胞まで壊れちゃうと温めても回復しない可能性が出てくる」といった具合でしょうか。
凍結による死は「徐々に体が冷えて細胞も凍っていき死に至る」という性質でしょうが、グリスの場合は初手で最終段階の「細胞凍結」に到達すると解釈して良さそうです。
汎用性
優秀な打撃必殺に加えて「氷の刀による斬撃」や「冷却粒子による凍結」が可能なようです。
また左腕の巨大なパワーアームは「解体や破砕向けのギミック」「巨大なエネルギーアームで叩き潰す」ことが可能とされています。
ただし従前のグリスに装着されていた「ツインブレイカー」を失っているため、各種ボトルを用いた特殊攻撃は出来ないものと思われます。
機動力
流石に「ローグ」の初期値は超えてきたな、という印象です。
ただしブリザード登場時点でのローグもまたドーピングによって強化されており、最終的な優劣は不明です。
とは言っても一般的な素速いライダーと比しても劣らない程度には優れたスピードと跳躍力であるのは確かです。
加えて「短時間の高速飛行」が可能である事も踏まえれば優秀と言えるでしょう。
特殊能力
分かりやすい点で言えば「氷」でしょう。強烈な氷属性の攻撃手段を有するグリスですが、自身の体温が低下しない仕様であるため「氷耐性」も認められます。
あとは「変身者の覚悟に応じて火力向上」でしょうか。これはハザードレベルと同一概念であるか微妙なところですが性質としては殆ど同じだと思います。
また変身時は「常に周囲の温度を下げ続ける」そうなので「他の氷属性に対するサポート」としての役割も果たせそうです。
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- 可能な限りの冷却粒子を撒き散らして地面を凍結
- 左手に刀を生成
- 自身は浮遊しながら斬撃で猛攻する
- 敵が転倒したら即座に必殺パンチ、細胞ごと凍結し勝利
やはり「細胞凍結」の必殺パンチかキックに持っていきたいです。
グリス自身は短時間の浮遊が可能なので、周囲の足場を悪くした上で全力の攻撃を仕掛け、敵の転倒を誘いましょう。
その後は叩き付けるように必殺パンチでOKです。
有利な敵
仮面ライダーブレイド(キングフォーム)
最終的に「アンデッド」に変貌した事で不死身となったブレイドですが、ここにグリスの「細胞ごと凍結」がどのように作用するのかは興味深いです。
人外化したとは言っても「細胞」は流石に有すると思いますし…。
「殺せはしないけど細胞が不活化して冷凍保存状態」がイメージし易くはあります。
これは正規の「封印」とも異なりますので「例の捩りコンニャク問題」も避けられそうであり、強制コールドスリープ戦法は割と有用だと思います。
不利な敵
仮面ライダーコア
炎を冷気で相殺したいところですが、残念ながら炎自体には「細胞」がありません。
単純な炎属性キャラであれば対処できる可能性もありますが、コアの場合は「炎の集合体」のような外見をしており、一般的な実体を伴うタイプとは異なる印象を受けます。
ただし彼も「キック」によって葬られているので実体自体は一応あるのか…?
エネルギー体に近い存在に対して「細胞凍結」が効くとは流石にイメージし難いですが…。
仮面ライダーゲンム(復活後)
細胞を有しない存在としてもう一つ挙げるなら「ウイルス」でしょうか。
まさにゲンムは「ウイルスで身体が構成されている存在」と言えますから、こちらも「細胞凍結」自体は刺さらないと考えて良さそうです。
ただしグリスの打撃火力はそれなりの水準ではあるので何個か命を削られる可能性はありそうです。
まぁ時間差コンテニューが便利なので、グリスの心火が燃え尽きるのを待つのが王道だとは思います。
ベストパートナー
仮面ライダーアマゾンネオ
「戦う動機としてカラスが根差している」という点で良く似ています。ネオの場合は恋愛感情、グリスは友情と性質は異なりますが、カラスに対する愛情は非常に強いです。
最終的に先立ったカラスを追って自らも死んでいく末路でも一致しているし、共通点は意外と見出せそうです。
なによりネオは「溶原性細胞」による危険要素があり、暴走した際の被害は恐ろしいですが、グリスの「細胞凍結」がモロに刺さるのでコントロールも可能でしょう。
仮面ライダー王蛇
グリス「これが最後の祭りダァァァ!!」
王蛇「祭りの場所は、ここかぁ…?」
強い?弱い?
全ての項目において優秀な実数値だと思います。これだけ火力特化な外見なのに機動力まで優秀な点は素直に素晴らしいです。
肝心の火力についても、3桁スペックではありませんが「細胞凍結」の殺傷力は高く評価できると思います。
ただし「氷を活かした特殊性」という意味では物足りなさもあります。
別属性ではありますが「ストロンガー」は電気による高火力に加えて「天候操作」「すり抜け」といった芸当まで可能です。
例えば氷属性だと「ゼロワン(フリージングベアー)」のように持久戦適性や回復性能が搭載されているパターンもあるので、グリスに関しても「火力以外に目立つ氷の能力」があればもっと好印象だったかなとは思います。
正直めちゃくちゃ評価に悩んだのですが「単純なパワーは強いけど、他作品に対するアドバンテージはビルドの方が多く取れる」という通常グリス同様の総括が個人的な見解です。
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