
出典:ガンバレジェンズ公式様 ©︎石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映ビデオ・東映 ©︎BANDAI
総合戦闘力

スペック
アラモードモード | |
パンチの威力 | 2.9t |
キック威力 | 6.8t |
ジャンプの高さ | 4.6m |
100m走のタイム | 7.2秒 |
引用:テレビ朝日公式
基本情報
仮面ライダーヴラムの最強フォームです。基本フォームはプリンをモチーフにした姿でしたが、こちらは「プリンアラモード」の姿であり正統進化と言えるでしょう。
主人公が「グミ→お菓子100個」、2号ライダーが「チョコ→フラッペ」ですから、基本フォームからの進化という意味では一番真っ当な内容ではないでしょうか。
『仮面ライダーガヴ』という作品は非常に丁寧に物語が作り込まれているのが特徴ですが、彼が登場した第40話『追憶のアラモード』は屈指の神回です。前話までの流れを汲んだリアルタイムでの視聴はもちろん、最終回での活躍を見た後に改めて振り返る鑑賞としても秀逸です。
「復讐に囚われたライダーが精神的に成長して強くなる」という展開は定番ではありますが、そこがクライマックスになりがちです。
その一方でヴラムに関しては復讐を脱した後も「単なるサブライダー」ではなく「過去の贖罪が強調される」扱いを受けており、キャラとして一際目立っておりました。ファン人気も非常に高く、最終回予告が「ヴラムの死」を匂わせる内容であり、作品における影響力の高さが窺えます。
最終回でのヴラムは生存こそしましたが「怪人世界と人間世界を分断するために自らは怪人世界に残る」という選択をし、主人公たちとは再開出来ぬまま幕を閉じました。
そもそも怪人として生まれ育った存在なので「怪人世界で生きる」という決断は妥当ではありますが肉親は既に死んでおり、共に戦った仲間は人間世界に、という具合で非常に切なく孤独な存在となっています。
一応はVシネマでの登場が確定しており、予告を見る限りでは「怪人世界の新大統領が旧大統領の娘を殺そうとする」内容と推察され、その際に再び怪人世界と人間世界が繋がる事でヴラムも仲間たちと再開する流れになりそうではあります。
再開したらショウマや幸果が喜ぶのは勿論ですが、なんだかんだで一番喜びそうなのは絆斗ですよね(笑)。純粋な怪人と純粋な人間で真逆な存在ですが、それ故に本音で語り合う場面が印象的な2人でした。
もちろんショウマが大切な仲間であることは言うまでもないですが、お互いの過去に踏み込んで対話をするという意味ではラキアと絆斗の方が深い仲だと思っています。ショウマはどうしても過去の話をする際に後ろめたい雰囲気を出すし、良くも悪くも聖人過ぎますから「友人として」という意味での関係性はやっぱりラキア×絆斗だと思うんだよなぁ。
ショウマに関しては自身の分身とも言える「タオリン」と過ごす際に他の仲間には見せないような表情をしていましたから、友情的なカップリングとしてはタオリンと成立するのだと思います。
強さ解説
基本フォームの解説時にも述べましたが、依然として「神経毒」が優秀です。「敵の幸福感を極限まで上昇させて行動不能にする」という内容であり、一種の「洗脳」に近いものと言えます。敵の感情を操り、その上でヒトプレス化(封印みたいなもの)が出来る点で非常に優秀です。
最強フォームの専用装備として新たに盾を使用し、全身の装甲も充実したことで「防御寄り」の性能に進化した印象でしょうか。基本フォームと比べて火力は向上していますが機動力は低下しているため、重装備で守りつつ戦うスタイルなのでしょう。
ただし火力は向上こそしていますが水準としては依然として低く、やはり平成ライダーの基本形態クラスの域は出ません。終盤における戦闘は「多数の雑魚敵」を相手にしたものですが中々に苦戦をしており、即座に一掃する強さは描写されていません。
また攻撃手段もイマイチ噛み合っていない印象です。まず攻撃武器は弓ですが、これは両手を使って発射する武器であり「巨大な盾を構えながら片手で射撃」という戦法が取りにくいです。
加えて彼の肉体は左側の手足にブレードが付いており、必殺技も「ファングジョーカー」のような斬撃+キックという性質になっています。が、しかし!映像を改めてよく見ると右足で蹴っている!!その刃は飾りなんか?
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- 盾を生成する。
- 屈むことにより盾で身を守る。
- 腕から触手を無数に飛ばす。
- 触手より敵に神経毒を与える。
- 敵をヒトプレスとして封印。
- ヒトプレスを粉々に破壊して勝利。
やはり神経毒を活かした戦法が主軸になるでしょう。盾がある程度の大きなサイズですので屈めば全身を隠せるでしょう。近くに遮蔽物がある際はそちらに逃げ込むのもアリです。
なるべく安全な場所から触手を飛ばして毒素注入、間髪入れずに封印まで出来れば格上にも対応し得るのではないでしょうか。
有利な敵
仮面ライダーアマゾンネオ
ヴラムも終盤になるに連れて情に厚い面も描かれましたが、依然としてリアリストな側面も強いキャラクターです。序盤のダークショウマ培養施設発見時は躊躇なく破壊していますし、復活した酸賀さんとの戦闘時にもいち早く割り切って戦闘に集中する冷静さを持っています。
アマゾンネオは性格こそ善性のライダーであり物語における主人公ですが、その体質があまりにも人類にとって有害であったが故に前作主人公に殺されています。
ネオが健気にも生き延びようとする姿は同情を誘うものであり、中々に倒すのが憚られる歴代ライダーも多く存在すると思います。その点でヴラムは冷静に「人類の平和」と「一人の命」を天秤にかけて判断できるため、同情はしつつもトドメをさせる精神を持ち合わせた存在と言えます。
仮面ライダー王蛇
コイツだけは絶対に倒さねばならない存在でしょう。ヴラムは自身の弟を殺されたために復讐に囚われていた戦士ですが、王蛇に関しては「弟殺し」です。
しかもライダーとしての戦いで仕方なく殺した訳でもなく、むしろ幼少期から「弟を殺すために放火をする」という鬼畜っぷりであり、その場では両親が死亡し、弟のみ生存という結果に終わりましたが、後年の再会時に弟の殺害にも成功しています。
ラキアの口癖である「ダル…」の範疇を越える存在であり、その凶悪性は世紀末なグラニュート世界の住人にも劣らないでしょう。
王蛇は人間が変身するライダーであるため神経毒が無効化されることは無いはずです。多幸感を極限まで引き上げることで行動を停止させる毒素ですが、浅倉に関しては逆に暴れ回りそうな怖さもあります…。
不利な敵
仮面ライダーゼロワン(リアライジングホッパー)
素の身体能力が高すぎて触手を全て避ける可能性があるライダーです。彼が戦った敵も触手を使った攻撃を披露しましたが、ゼロワンは超スピードで完全に回避しています。一応はヴラムの触手の方が細いといった違いはありますが、それだけを持って命中させられるかというと怪しいです。
その上で基礎スペックに天と地ほどの差がありますから、中々に勝ち筋を見出しにくい存在と言えるでしょう。
仮面ライダーZX
パーフェクトサイボーグと呼ばれるほど全身における機械の比率が高い存在です。それ故に呪術が効かないといった描写がされており、同じく生き物であることを前提とした神経毒による攻撃も無効化できる可能性が高いです。
こちらも基礎スペックは相当に高く「忍者ライダー」の異名を持つほどに機動力に優れますから、ヴラムは対抗する術が殆どないです。「マイクロチェーン」で5万ボルトの電撃を流し込んでくるZXが滅茶苦茶なのもありますが、やはり神経毒が効かない相手に勝つのは厳しいです。
ベストパートナー
仮面ライダーブレイド(キングフォーム)
2人とも最終回で仲間達のもとを去った存在です。仲間たちの幸せや世界の平和のために自らの犠牲を顧みずに「自分だけが孤独な世界」を受け入れています。
剣崎に関しては最終的に怪人化しており、ラキアは当初から怪人ですからお互いに「本当は仲間がいる人間たちの中で生きたいけど離れざるを得ない」という状況が非常に似ています。
最終回で孤立してしまうビターエンドは決して多くはないですし、その後も人知れず戦うであろう過酷な運命をお互いに共有できる数少ない仲間と言えるのではないでしょうか。
仮面ライダークウガ(ライジングペガサス)
ヴラムは「器が大きい人物」には素直に接すると公言しており、実際にそういった人物とは直ぐに打ち解けていました。加えて彼は洞察力にも長けており、主人公のショウマを「したたか」と表現するなど本質的な部分を捉えることができます。
クウガに変身する五代も底抜けの善人ですが、それ以上に「器のデカさ」が目立つ人物でしょう。自分の発言や行動を「綺麗事」と認めた上で理想を追い続ける姿勢には「達観した精神性」が必須です。
性能面でも防御面に優れたヴラムがクウガを護衛し、集中力を極限まで高めたライジングペガサスの一撃必殺で敵を撃ち抜くといった戦法が出来そうであり噛み合わせは良いと考えます。
強い?弱い?
基本フォームの時点よりは基礎スペックが引き上がっていますが、依然として「神経毒」を最大の特徴とした一芸特化な印象が拭えないです。
神経毒は格上の相手にも勝ち筋を作り得る優秀な能力ではありますが「ロボット」や「死人」といった敵には通用しないため、得意不得意がハッキリと別れるでしょう。
とはいえ戦闘センスは非常に優れており、初陣における「鉄柵に足を引っ掛けて戦う」シーンは他作品では中々見られない画期的なアクションと言えます。加えてケーキング同様にアイテムを消耗しない点も『ガヴ』という作品内においては非常に優秀な特性です。
個人的には「変身時に髪を弄るシーン」が復讐前後で変わっている点が非常に好きでして、復讐に囚われていた際は「後ろ髪を引かれるように髪を耳にかける」であり、成長後は「髪をかき上げる」に変化する流れが素晴らしいです。
作品を通して「強さ」は抑えめですが、キャラの魅力が爆発しており、特にヴラムはその筆頭として多くの視聴者の脳を焼くカッコ良さですから性能度外視で好きになってしまう存在です。Vシネで幸せになれるのか、非常に楽しみです!
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