
出典:ガンバレジェンズ公式様 ©︎石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映ビデオ・東映 ©︎BANDAI
総合戦闘力

スペック
ポッピングミフォーム | |
パンチの威力 | 1t |
キック威力 | 2t |
ジャンプの高さ | 4.2m |
100m走のタイム | 7.6秒 |
引用:テレビ朝日公式
基本情報
2024年より放送の『仮面ライダーガヴ』における主人公であり、ポッピングミフォームは基本フォームとなります。モチーフは「グミ」を始めとする「お菓子」であり、POPでほんわかした作風になるかと思いきや、激重なシナリオが待ち受けておりました。
作品に登場する怪人は現実に例えると「薬物中毒者と製造者」に近いイメージで「その薬物の原材料は人間である」といった事情から人類を襲います。
「人間を喰らう」は『アマゾンズ』や『BLACK SUN』のような大人向け作品で取扱うケースが殆どですが、遂に同テーマが日曜の朝に上陸してしまいました。
あくまでも「人類滅亡」や「世界征服」といった大きな野望ではなく「目先の快楽のため」に陰でコソコソと人間を殺す姿が非常に生々しいです。描写こそ明確にはされていませんが、既に大量の人間を原料として消費済である事が示唆されており、物語に登場するライダーの努力では食い止め切れない程に悲劇が日常茶飯事となっている闇深い世界観です。
襲われる人間を守るために奮闘する主人公も「表面上はコミカル」ですが、実態は「怪人世界に拉致監禁された挙句、怪人の子を出産させられた女子大生の息子」というエゲツない背景を持つ存在です。母の死後は命からがら人間世界に逃げ、本編第1話へと繋がるプロローグとなります。
以上の背景により自分自身の存在を「悲劇の産物」として認識しているためか、自尊心が異常に低いと感じさせる言動が目立ちます。助けようとした人間に「バケモノ扱い」されても否定する事はなく、あくまで「自身も怪人に過ぎない」というスタンスです。
平常時こそ素直で優しい性格ですが「本音で話すこと」は苦手な印象であり、一番大事な場面で自己犠牲的な価値観によって独断専行しがちです。
終盤になり初めて仲間たちの前で涙を流しましたが、やはり出自の特殊性から感じる孤独が大きく「哀しみを仮面で隠す」仮面ライダーの原点を踏襲した趣ある表現だと思います。
上記の複雑で重苦しいテーマですが、同時に「ニチアサ」である事も踏まえると「子供が取っ付きやすい」雰囲気を作ることも必須となります。
この点で「グミ」の可愛らしさが非常に良い塩梅で清涼剤となっており「子供向けだけど、決して子供騙しではない」という『クウガ』レベルのクオリティを令和の時代で提供するにあたっては必要不可欠な基本フォームでしょう。
強さ解説
基礎スペックが非常に低く「強さ」という観点では相当に厳しいです。スピード以外はクウガ(グローイングフォーム)にも劣る水準であり、純粋な肉弾戦の強さを期待できる性能ではありません。ただし体重はスピード特化のアクセルトライアルより10kgも低く、身軽な印象を受けます。
ポッピングミの強みとしては「自身の防具を修復できる」「腕や足に追加武装をする事で火力の底上げができる」といった点が挙げられますが、やはり突出した特性とまでは言い難いです。
ガヴ全体を通して言える事ですが「変身や能力の使用はアイテムを消耗する」仕様となっており、決して無尽蔵に能力を頻発できる訳ではありません。全体的に火力が不足している中で手数も稼ぎにくいため絶対性能としては低いと言わざるを得ないでしょう。
ただし近年の「ベルトを装着するタイプの変身」とは異なり「ベルトが身体の一部」となっているため、ベルト外れによる変身解除やベルトを奪われての変身不能などのリスクとは無縁です。
実質的に臓器とも解釈されるベルトを強引に剥がすなんて子供向けの作品で出来るわけないし…出来るわけねぇよなぁ!?
戦闘力の最大値が低く、能力発揮には消耗アイテムのリソース管理も求められる厳しい性能ではありますが、ベルトを奪われる心配が(基本的には)ないという点で近年のライダーには無い強みを持っていると言えます。
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- ゴチゾウを敵に投げつける。
- ゴチゾウが敵に命乞いをし注意を逸らす。
- 全力で接近し敵の首を絞める。
- 首締めからの脱出に気を取られている隙に、腹から剣を飛ばし突き刺す。
- 「追い菓子」で腕に追加武装。
- 腕のエネルギー体で敵に刺さった剣を押し込むように何度も殴りまくる。
- 瀕死の敵に必殺パンチでトドメ、勝利。
変身アイテムの「ゴチゾウ」は自分の腹から生まれる意思を持った子供みたいな存在で、敵に攻撃されたりライダーに使用されると死にます。敵にはビビりつつも、ライダーに消費されるのは拒まない不思議なキャラですが、命の重さはグミ1つ分なので生産自体は容易いです。
③の段階では何も考えずにただ敵を掴むことだけに集中しましょう。多少強い攻撃でも初撃であれば装甲が剥がれるだけで致命傷は避けられます。変に躊躇して何度も攻撃を受けるより捨て身で突撃した方がマシです。
④の剣は結構な勢いで排出されます。少なくとも「リボルケイン」のような丁寧な排出ではなく、勢い余って投げ出されるようなイメージです。敵に密着した状態で排出すれば刺さると思います。
有利な敵
仮面ライダーイクサ(名護)
ガヴの戦法は非常に奇抜であり読みにくい動きが多いです。戦闘時に発生する擬音を具現化し、防具として使用するといった奇想天外な立ち回りが目立ちます。
名護さんが変身するイクサは「遊び心がない」という弱点があり、予測不能な行動をする敵はあまり得意ではありません。スペック自体はイクサが高いものの、全ライダーで見れば低い水準であるため、ギリギリ下剋上勝ちを狙える可能性があるでしょうか。
仮面ライダー鎧武(ジンバーピーチアームズ)
ジンバーピーチは「聴覚特化」のフォームです。非常に優れた聴覚で遠くに位置する敵の把握などを得意としますが、聴覚のコントロールが難しいようで、音によるダメージが弱点です。
ガヴに付き従うゴチゾウですが、彼らは結構うるさいです。その上に数も多く各地に点在し自律行動も可能ですので完全に殲滅する事が難しい存在です。ゴチゾウたちが好き勝手リサイタルを開始すれば、鎧武は強烈な不快感を覚えるでしょう。
そういえば夏映画で合唱するゴチゾウ可愛かったですね。
不利な敵
仮面ライダーメテオ
ガヴの装甲は初撃に対する耐性が強く、自身へのダメージを大幅に低下させる事ができます。この装甲は消耗品を追加使用することで再生成できますが、有限ですし一定の隙が生じます。
メテオは手数の多い格闘キャラであり、高速連続パンチを得意とします。火力こそ高くはありませんが「グミの装甲を剥がして回復する隙を与えずにアンダースーツを殴り続ける」戦法が可能であり、ガヴにとっては天敵とも言えるでしょう。
仮面ライダーファイズ
ファイズも基礎スペックは低めに設定された存在ですが、必殺キックが「貫通ダメージ」である点がガヴにとって厳しいです。
自身へのダメージを大幅に緩和し再生成可能な装甲に頼りがちなポッピングミですが、そもそも装甲が意味を成さない攻撃を仕掛けられてしまうと一気に致命傷となり得ます。
ベストパートナー
仮面ライダー龍玄(ブドウアームズ)
紫色の見た目をしたガヴですが「ブドウ味のグミ」がモチーフとなっています。『鎧武』が発表された当時は「フルーツ×戦国武将」という設定に衝撃を受けましたが、ついに2代目ブドウが登場してしまいました。
ガヴは龍玄ほど腹黒い性格ではありませんが、結構したたかな行動が目立ち、人間界には疎い部分はあれど隙のない印象です。目的のために合理性をもって行動できるという面では相性は良さそうです。
ただ二人とも肝心な時に本心を隠す悪い癖があるので、どこかで空中分解しミッチが闇堕ちしてしまいそうな雰囲気も否定できないところではあります。
仮面ライダーアギト(グランドフォーム)
ガヴ第1話は絶対に『アギト』を意識してますよね!海辺で倒れていて記憶も曖昧な感じはアギトに変身する津上翔一にソックリでした。
この二人は変身前と変身後の雰囲気が大きく変化する点でも似ており、変身前は「純真無垢な印象」を与えますが、変身後は「淡々と戦う寡黙な印象」があります。お互いに武装変身ではなく「異形への変化」なので「人間では無い何かになった」という具合の変貌っぷりです。
戦法は大きく異なりますが「動きに無駄が少ない」という点では近い存在であり、己の戦闘センスで敵とのスペック差を補っていくような強さで、ポテンシャルはそれなりに高いコンビでしょう。
強い?弱い?
初撃への耐性や奇想天外な戦法といった点で面白い性能ではありますが、流石に基礎スペックが低すぎるため、お世辞にも強いとは言えないです。
『ゼロワン』から始まる令和ライダーは全体的にスペックのインフレが激しい印象ですが『ガヴ』に関しては非常に低い水準に調整されています。まぁ最先端のAi技術とグミのスペックが互角なのも変な話ですから仕方がない事かもしれませんね。
主役ライダーで「ベルトを装着しない」タイプは23年ぶりになるんですかね?ファイズのようにベルトが外れて変身解除という弱点が存在しないのは優秀です。加えて変身者は怪人ですから、少なくとも一般人よりは高い戦闘力を期待できる点も評価できます。
消耗品を扱う仕様ですが変身自体のハードルは低く、変身しなくても超人的な力で最低限は戦えるという点では「安定感」に秀でており、平成以降のライダーとしては個性的な長所を持っていると言えるでしょう。
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