
出典:ガンバライジング公式様
総合戦闘力

スペック
フリージングベアー | |
パンチの威力 | 13.1t |
キック威力 | 31.9t |
ジャンプの高さ | 13.2m |
100m走のタイム | 4.2秒 |
引用:テレビ朝日公式
基本情報
仮面ライダーゼロワンの派生フォームです。文字通り冷凍+熊ということでシロクマがモチーフでしょう。主に冷気を使った戦闘が特徴です。
このフォームが使用された第7話では中学校バスケ部の顧問として配備されたロボットを題材としたエピソードが描かれており、このロボットが熱血指導をするように成長した様を「現代社会がどのように捉えるか」という意外に深いテーマを取り扱っていた印象を受けます。
というのもロボットは(恐らく)教師ではなく「部活動の指導員」としての配備であり、これは教員の人員不足が叫ばれ「部活動のアウトソーシング」が導入されつつある現代を色濃く反映したものだと感じます。
「何をアウトソーシング」するかという議論は「アウトソーシングすべき優先順位の低いものは何か」という議論に近く、実際に描かれたバスケ部は「ロボットに任せても問題ない」監視するだけの活動という扱いでした。
実際問題として多くの生徒にとって「部活動」とは「受験」に比べて実利が小さく、本気でスポーツで成果を挙げたいなら「学外のクラブ」に所属する等の選択肢も多く用意されています。
それが社会や技術の進歩によって明確に視覚化された事によって、昔ほど「部活の重要性」が認められ難くなってきています。
ただし「放課後の居場所」や「伝統的な文化」といった側面から一律で廃止するのも難しく、結果的に『ゼロワン』で描かれた「勉学の妨げにならない程度に形式的な活動をする」ケースが増えているのではないでしょうか。
それが結果的に「とりあえず監視だけ出来るロボットの配備」に繋がったと考えると、自我が芽生え「熱血指導を自発的に行うロボット」は都合の悪い存在となります。
バスケを指導する熱意で自我に目覚めた彼を待ち受けていたのは「バスケ部自体がロボットに任せても良い程度」の重要性しかなく、むしろ受験に支障をきたす可能性があるようでは学校や保護者から拒絶される現実でした。
最期は横槍を入れてきた敵組織に怪人化され、ゼロワンに撃破される恒例のパターンでしたが、この戦闘で活躍したのが「フリージングベアー」です。シロクマの能力を活かして「熱血顧問を冷却する」事を意味していたのであれば上手いシナリオですよね。
撃破後は初期化されたと思われる同型ロボットが、一から生徒と学び始める場面が描かれて〆となりましたが、これは結局「時代と逆行しつつも生徒に慕われていた熱血顧問」が「現代社会の要望を受けてやって来たライダーに冷却破壊された」という構図になり、意図は異なれど中々に残酷な印象を受けました。
強さ解説
冷却特化で基礎スペックはソコソコの水準で、概ね派生フォームに求められる水準そのものでしょうか。基礎スペックは決して低くはないですが、キックの威力が飛び抜けていた基本フォームと比べると没個性である事は否めません。
ただし純粋な格闘に特化した基本フォームと比べて「冷気の射出」で敵の凍結が可能となっており、劇中では「凍結した敵を粉々に破壊」「敵の足を凍結して時間稼ぎ」といった活躍が描かれています。
冷気自体の射程距離はそこまで長くはなさそうな印象を受けますが、一応は敵が放つ逆方向の強風を押し切っているので射出速度は高いと思われます。
加えて冷却能力は攻撃手段に限られず、自身の疲労回復能力としても活躍します。スポーツ後に身体を冷やして筋肉痛を防止する「アイシング」に近い療法を、より高次元で常に実行しているイメージであり持久戦への適性も高いです。
しかし回復能力に優れていたとしても「一撃必殺」を無効化できる類の能力ではありませんし、そもそもの身体能力も没個性気味である事を踏まえると「派生フォーム」の域は出ない水準です。
色々と便利ではあるでしょうが、汎用的な戦闘力という意味では微妙な印象です。
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- 敵を挑発。
- 敵が接近するタイミングで地面を凍結させる。
- 凍結した地面で敵を転倒させる。
- 倒れた敵に馬乗りになって顔面を凍結。
- そのまま窒息させて勝利。
自身の火力は決して高い部類ではありません。自分からチャンスを掴むより、敵を上手く嵌めて隙を作りたいです。一応は爪がありますので④~⑤で敵の抵抗が激しい場合は刺しても良いと思います。
有利な敵
仮面ライダー電王(アックスフォーム)
同じく熊をモチーフにしたキャラが憑依したライダーです。こちらは何かとよく寝ているイメージで「冬眠」という熊の性質を反映しているんですかね?
仮に熊の生態を反映しているのであれば、ゼロワンによる冷気で「電王が冬眠」というパターンでの勝ち筋があり得るかもしれません。
仮面ライダー新1号
変身ベルトの風車が回る事によってエネルギーを高める1号ですが、風車が凍結されるとパワーダウンします。実際に『仮面ライダー』第97話では1号が変身する際の「0.5秒の隙」に冷凍ガスでベルトを凍結によって、変身だけに留まらず行動すら不能というピンチに陥っています。
実際問題として変身時のタイミングを狙うハードルは高いにしても「ベルトの風車が回ってエネルギー補給」という根本がある以上は弱点である事は確かであり、ゼロワンとして明確に狙うべき場所がある点では条件に恵まれた相手ではあるでしょう。
不利な敵
仮面ライダーアギト(フレイムフォーム)
7000度の炎を扱う剣ライダーです。並の炎ライダー相手なら冷凍能力で対処出来そうですが、アギトの7000度は流石に厳しいと思います。
冷気が相殺されるとゼロワンは爪を活かした近接攻撃となりますが、一撃必殺のカウンター攻撃を得意とするアギトとは相性が非常に悪いです。
仮面ライダーフォーゼ(ベースステイツ)
宇宙空間で活動する事を前提に制作されたライダーです。宇宙空間は絶対零度に近い寒さである事を踏まえると、ゼロワンの冷気攻撃でダメージを受けるとは考え難いです。
加えてこちらも「ライダーロケットドリルキック」の殺傷力が非常に高く、ゼロワンが持つ回復能力も意味を成さない可能性が高いため、やはり性能面では不利です。
ベストパートナー
仮面ライダーガヴ(ブリザードソルベ)
同じ氷属性キャラですが、ガヴは冷気で氷の足場を作るといった芸当まで披露しています。足場が氷であれば敵の動きが安定しなくなるのは当然であり「有利なフィールド形成」とも解釈できる能力です。
共闘する際もシロクマモチーフであるゼロワンが「氷で滑って戦えない」という事態は想定し難く、お互いの得意分野を殺さずに有利なバトルを展開できるでしょう。
仮面ライダーレイ
こちらはモチーフまで同様の「氷+爪」能力ですから一致度としては最も高い存在になりそうです。シロクマモチーフって他に存在したかな?
ただ性格面では真逆であり、裏切り等の姑息な真似もしますから総合的な相性は微妙かもしれません。あくまでも「性能面での相性が良い」に留まるでしょう。
強い?弱い?
決して弱くはありませんが全体的に中途半端な印象が拭えないです。冷却攻撃や回復能力という具合に出来ること自体はちゃんとありますが、どれも特筆すべき水準とまでは言えず格上の敵には容易に突破されるであろう性能です。
物語7話に登場した派生フォームに強さを求めること自体が難しいのかもしれませんが、基本フォームであるライジングホッパーが「脚力の高さ」という他ライダーの基本フォームと比べても優れたスペックを有した特徴ある性能だったのに対して、フリージングベアーの没個性感は否めないです。
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