主に描かれたこと
- ニエルブの最期
- 人間牧場化計画の実行
- ラキアによる幸果のヒトプレス化
ニエルブの本心
ストマック社が大統領に乗っ取られた際に真っ先に寝返ったのがニエルブだったわけで、前回までに彼が発言した「ヒトプレスや闇菓子には拘らない」「会社を盛り立てたい」という内容が本気なのか嘘なのか微妙なところでした。
そして今回の話では大統領に自身の暗躍がバレてしまい、捕縛されてしまいます。処刑を覚悟し諦めるニエルブでしたが「人間牧場化計画」のために必要な小型ガス散布機の開発の目的で生き残ります。
最期の仕事として作業に取り掛かるニエルブにジープが話しかけます。その中で「自分は本気でストマック家を繁栄させたかった」「最善を尽くすために赤ガヴと組んだ」という本心を打ち明けます。この時のニエルブは妙に肩の荷が下りたような朗らかな口調であり、実の弟に対して素直に語りかける兄としての印象を与えるものでした。
実際にニエルブの立場からすると「ランゴの生存」は知らないため、彼に遺された家族はジープとショウマのみです。ショウマとの作戦が失敗し立場上、彼と戦う必要があるニエルブにとって「ジープ」との会話は、彼が彼らしく素直に心を開示できる最期の機会だったのかもしれません。
その後、ニエルブはショウマと戦闘に発展します。ショウマは「ニエルブが無事だった」ことを最初は喜びますが、ニエルブが「自己保身のために再び人間を襲う」「ショウマが失敗しなければこんな事にはならなかった」という趣旨の発言をします。
この時のショウマの曇った表情が「一度は手を取り合えた兄弟」と「結局は戦わなければならない」ことへの哀しさを表現しているように感じました。
戦闘が進む中で大統領が現場に現れます。ニエルブは大統領への復讐として「大統領計画の中核であるガス散布機を一斉に破壊する工作を実施した」とカミングアウト。ニエルブの復讐が達成されたかと思いきや、それすらも大統領のお見通しで事前に対策済みでした。結局は頭脳面でも大統領に敵わなかったニエルブは自爆という形で呆気なく退場しました。
結果はさておき、ニエルブとガヴの戦闘は「大統領が来るまでの時間稼ぎ」だったという事になります。「ジープに対する愛情」は先述の場面で示されましたが「ショウマを本気で殺すつもりは恐らくなかった」ことを踏まえると、これも兄としての愛情だったのかもしれません。
これは本当にニエルブが「ストマック社の繁栄」を願っていたからであり「闇菓子製造は手段に過ぎなかった」ことの証左でしょう。終盤の彼にとっては「大統領から家族の財産を守る」ことが最大の目的だったのであり、そのためなら他の兄弟たちに「裏切り者扱い」されることも厭わない覚悟があったのだと思います。
そこで手を取ることとなったショウマですが、ニエルブ側もまた「ショウマを単なる戦力ではなく弟として」自分が守りたい家族という財産だと無意識に捉えていたのかもしれません。仮にニエルブ最期の作戦が成功しても、それで喜ぶ立場はショウマ以外に存在しませんし。
今後の展開
- 大統領との決戦
- ランゴとの共闘
- アメイジングガヴが登場
今回は「ニエルブ退場」という重大イベントがあったわけですが、それ以上に次回第48話の予告が濃過ぎます。まず大統領との決戦です。正直言ってちゃんと戦うとは思ってませんでした。怪人体は非常にマッシブで、エレガントなスーツ姿とは対極です。これはこれでカッコいいかも。
「アメイジング」が最終回手前で登場するって、これは期待して良いんですか?ちゃんとBANDAIに相談しましたか?次回予告を見る限り「ショウマの眼が光る演出」が禍々しい印象を受けました。アメイジングを皮切りに「禁断のアルティメット」なる存在が匂わされたら激アツですが流石に狙い過ぎでしょうか。
ラスボス予想(47話時点)
ジープ
素直に考えると「ランゴかジープの二択」だと思います。47話で描写されたニエルブとの会話でも「ニエルブの切り札は赤ガヴだった」「ジープは比較材料に過ぎなかった」ということが明らかになり、ジープはショックを受けます。
その動機が「本気で家族や会社を想って最善を尽くす」であった事がより追い討ちとなってジープの自尊心を傷つけたように思います。ジープは弟ですが一応は「副社長」でもあるわけです。自分を認めてくれなかったランゴとニエルブが「自分以上に家族を想っていた」事実が辛いのだと思います。
実際に現時点でのジープは「その場の感情で動くだけ」の存在で「深く考え抜いた家族のための行動」は一切できていません。ジープも「ランゴの生存」はまだ知りませんから、実質的に家族が全滅したと認識しており「兄弟との想い出と副社長としての立場、遺されたストマック社に対してどのように向き合うか」が重大な要素となりそうです。
ランゴ
48話でショウマ達と共闘し大統領と対決します。ここで大きな見せ場を作りすぎると逆にラスボス化が怪しくなる気はするのですが、大統領戦の目玉は「アメイジングガヴ」なので、ランゴの見せ場はまだ別に残されると思います。
ただしその一方で「アメイジングゴチゾウ」の出自が現時点で全く不明なのが気になります。あくまで個人的な印象でしか無いのですが妙に「禍々しい見た目」であると感じたので、これ「ランゴの遺品」で変身した姿とかないよね?
ショウマを庇ったランゴが死んでしまう、という展開も全く否定することは出来ない気がしており、それはそれで「ランゴの株を下げずに」退場させることが出来るので話としては綺麗なんですよね。ランゴもニエルブ同様に「ストマック家が大切」という精神が第一にあるのなら「ショウマとジープに後を任せて」「なんとしても大統領から会社と家族を守る」という長男らしい最期を遂げる可能性もある気がしてならないです。
ただ依然としてラスボス化の可能性も非常に高い存在であるため、正直どっちに転んでも美味しいキャラですよね。個人的には残りの尺の中で敵を消化していくことを考えた時に「ジープをラスボス以外で倒す」展開だとジープの小物感が最期まで拭えない事になると思うんですよね。
より多くの敵を魅力的なキャラとして描こうとすると「ランゴはラスボス以外でも輝く可能性がある」けど「敵としてのジープはラスボス以外で輝くのは難しい」といった差があるので、結果的にジープにラスボスの座を渡す可能性はあるかもしれません。
大統領
いやー、まだ生き残ったか。確かに怪人としての完全体が未登場でしたし当然だったのかもしれませんが、次回でしっかりとした戦闘が描かれます。これは素直に予想外の展開でした。
ただ流石に48話で退場でしょう。ランゴも加勢してアメイジングガヴの初陣まで合わさったら逆に勝つ方が難しいです。いやこれで大統領が生存したら私は彼を推しキャラ認定しますわ。
リゼル
こちらもかなり怪しいですよね。基本的にはランゴorジープですが、個人的には「リゼルorジープ」です。ランゴが大統領との決戦で見せ場を作り下手したら退場の可能性もあることを踏まえると必然的にリゼルの可能性も出てきます。
第47話における「ジープの吹っ切れたような笑顔」を見て「寂しそうな表情」を浮かべたリゼルですが、最終的に「ランゴの想いを継承したジープとショウマ」vsリゼルは結構あると思うんですよね。
ジープの変身演出である目の発光が「明らかにショウマとの対比」であり、恐らく重要な局面でショウマと同時に変身するシーンは確実にあると思うんです。それが対決する形での同時変身だと考えていたのですが、場合によっては共闘する形で「横並びでの変身」もあるのかなって。
そう考えると「現社長であるリゼル」から「家族の財産を取り戻すために兄弟が共闘」するという構図になるので展開としては美しいです。リゼル側も「ジープに対する独占欲」といった掘り下げも十分に可能だし、お互いが戦う動機を明確にした上でシナリオを展開できることを踏まえると、割と現実味があります。
加えてジープとランゴは既に一度倒された存在であるのに対して「リゼルは一度も敗れていない」存在でもあります。怪人としての姿も顔だけしか登場していませんし、大統領に完全体が用意されたならリゼルにだって用意されても良いはず!
仮にリゼルだとすると「女性ラスボス」ということになりますけど、歴代初じゃないですか?
まとめ
大統領との決戦を次回に持ち越したのは正直言って予想外でした。ただ流石に次回で退場でしょう。
そろそろ最終回も近いのでラスボス予想のファイナルアンサーを出しておきます。
私の予想するラスボスはリゼルです。
- まだ一度も倒されていない
- 怪人としての全身が未公開
- 大統領ですら全身が用意されていた
以上の3つが最大の判断要素です。
加えてランゴとジープは共闘する仲として綺麗に消化できる可能性もあり、これらの都合を加味してもリゼルじゃないかなぁ。もちろんランゴやジープがラスボスになる可能性も十分にあり得ますが、そうなるとリゼルの消化が難しすぎるんですよね。最期まで生存するパターンならまだしも適当に倒してしまうのは勿体無いですし。
いずれにしても、次回のアメイジングガヴにどのような経緯で覚醒するのかで大体の目星はついてくると思います。まずはここの展開を楽しみにしておきたいです。
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