仮面ライダーオーガの戦闘力

戦闘力

総合戦闘力 

スペック


オーガ
パンチの威力4.5t
キック威力9t
ジャンプの高さ38m
100m走のタイム5.6秒

引用:仮面ライダー図鑑

基本情報

  劇場版『ファイズ』に登場したラスボスです。仮面ライダーの劇場版は基本的に本編と密接には関連しない番外編的なシナリオが多く、その影響からテレビ本編に登場しない劇場版限定のゲストがラスボスを務めるケースが殆どですが、ファイズ劇場版は「本編の主要人物」がラスボスを務めるという異例の展開となっています。

 そもそもファイズ劇場版は本編とは全く無関係のパラレルワールドであり、主要人物を殺してもテレビ本編への影響が発生しない特殊な条件でした。人類の中で怪人が暗躍する世界が本編だとすれば、劇場版は「完全に怪人に支配された世界」です。完全な番外編ではあるのですが、世界観の作り込みが素晴らしく、歴代ライダー映画としても『ダブル』と並んで名作とされる作品です。

 もっとも「味方側の怪人が徐々に人類の愚かさに絶望し、闇堕ちしてボスになる」という展開自体はテレビ本編と同じで、別時空であっても同一人物がボスです。その死に際も「最終的には改心して、他の敵を倒すために身を挺して死ぬ」という展開まで共通しており、世界は異なれど運命には抗えない無情さを感じさせるキャラクターです。

 「自らの危険を顧みずに人間を守ろうと奔走したにも関わらず、自身が怪人であることを理由に差別される」「勘違いとはいえ、信頼していた人間の裏切りによって身近な同胞を失う」「独りだけ生き残った後に施設に監禁される」という仕打ちを受け、自らの意思で「人類を見捨てて怪人として生きる」決断を下しており、全てを失い絶望した上での変身シーンは鬼気迫るものがありました。更に彼の怒りをエンタメの如くコールし歓喜する群衆も合わさって非常に不気味なシーンです。

 演者が若くして既に他界している関係で、ゲーム等での登場も終始無言であり、非常に魅力的なキャラではあるのですが、やはり不気味な印象を与える存在ではあるでしょう。

 

強さ解説

 ファイズ劇場版には2人の限定ライダーが登場し、それぞれ「天の帝王」「地の帝王」という位置付けとなっています。オーガは地の帝王であり、ラスボスとして立ちはだかるのですが、描写的には前哨戦的に扱われた、天の帝王である「サイガ」の方がよっぽど活躍しており、「ぶっちゃけサイガの方が強くね?」という声も結構あります。

 もちろんオーガの基礎スペックはファイズ最強のブラスターフォームを越える水準であり、作中最強です。それにもかかわらずファイズに素手でボコボコに圧倒されており、まず「高いスペック」が描写に全く反映されていないことが、オーガが弱く見える原因の一つです。

 加えてもう一人の敵であるサイガは空を飛ぶ能力や高い機動力が遺憾なく発揮されており、ライダーを実際に殺すと言う明確な勝ち星を挙げたこともあって非常に強いイメージです。サイガに関しては死亡シーンまで美しく、これもオーガが目立たない要因でしょう。

 まぁオーガのスペックも『ファイズ』という作品単位では最強ですが、他作品と比べればむしろ物足りない水準であり、その上で特段の特殊能力を持たないため、お世辞にも強いとは言えないです。

 強いて言うなら専用武器であるエネルギー剣の刃が無限に伸びる点が強力でしょうか。遠くの敵を切ったり刺したりできるので便利ではあります。ただこれもファイズの必殺キックによってエネルギー刃そのものを破られているため、やはり微妙な存在です。

うっかり変身した場合の戦闘マニュアル

・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。

  1. 一旦逃げて隠れる。
  2. 敵の背後から無限に伸びる剣を突き刺す。
  3. そのまま剣を太陽に向けて伸ばし続ける。
  4. 本当に太陽まで敵を輸送し焼き殺す。

特筆すべき強みは「無限に伸びる剣」なのでこれを軸に戦略を練りましょう。剣を伸ばす段階で敵に逃げられては意味がないので②における背後からの突き刺しは入念に行います。あとは剣を上に向けて待機するのみです。

太陽まで行けば確実に勝てますが、大体の場合は成層圏付近で燃え尽きるだろうし、時点の宇宙空間に突入した時点で呼吸ができずに死ぬでしょう。とにかく剣を突き刺して一方的に危険な場所に送り込む戦法がベストです。近くに海がある場合は、海底に沈めて窒息死させる方が早いかもしれません。

有利な敵

  • 仮面ライダーダークキバ

 「結界」による磔のような拘束技でジワジワとダメージを与える強キャラがダークキバです。歴代屈指のハメ技と言われる程には厄介な能力ですが、オーガは身動きが取れなくても、指先さえ動けば刀身を伸ばして反撃することができるため、強力な拘束から脱出できる可能性を秘めた数少ない存在と言えるでしょう。

 ただしダークキバの方がスペック面を見ても格上であることは否めず、結界を攻略できたからといって勝負に勝てるかと言われると微妙ではあります。

  • 仮面ライダーファイズ(ブラスターフォーム)

 劇場版でオーガを打ち破ったのは他でもない、このブラスターフォームですが、スペック面ではオーガが上回っています。まあ一方的にボコられてるんだけど。

 ただ真面目な話、オーガは初見でなければ勝てた可能性があると個人的に考えており、これはブラスターフォームへの変身が「人工衛星との通信」という過程を必要とするからです。オーガの剣は無限に伸びる設定ですから、人工衛星の破壊に先手で成功すれば間違いなく勝てるはずです。

不利な敵

 オーガの無限に伸びる剣ですが、伸ばした刀身を真正面から高火力で蹴られると貫通して破られます。実際にファイズの強化版必殺キックにオーガの剣は太刀打ち出来ていません。

 ライダー界の貫通キックといえば「ライダーロケットドリルキック」です。フォーゼの基本形態による必殺技ですが、オーガの剣破壊には適していそうだし火力が足りなければ「リミットブレイクの上乗せ(最終話で披露)」でダメ押しも可能なため、オーガに押し負けることはなさそうです。

 電気・磁力によるメカキャラ潰しに適した存在です。そもそものスペックに歴然とした差があるため、近接戦になった時点でストロンガーが有利になるし、間合いを確保しても剣を伸ばす前にエレクトロファイヤーによる電流が伝ってきそうであり、オーガ側が対処する術は殆ど存在しません。

 やはり戦術の幅が狭い以上は、純粋にスペックが高い敵であっても格闘戦になる可能性があり、そのまま力負けする展開になりそうです。

ベストパートナー

  • 仮面ライダーSHADOWMOON

 人類との共生を目指すも、数々の試練の中で絶望し怪人として生きる道を選んだという点で非常に似た存在です。二人とも根が善人であるだけに、闇堕ちした際の人類に対する憎しみは途方もない強さで確固たる意志を持っています。

 また両者ともに「怪人としての道」を選んだことを他の怪人に歓迎されており、「群衆へのスピーチ」「登場時のコール」といった点から考えても「怪人からの求心力」が非常に高いです。

 本当に境遇が恵まれないが為に悪役になってしまった二人であり、壮絶な経歴から人類に対する思想は明確に共有できそうな雰囲気があります。

 ブラーボは勘のいい乙女です。オーガの闇堕ちに決定的なキッカケを与えたのが「信頼していた人間による裏切り」ですが、これは敵組織が意図的に仕組んだものであり、裏切ったのも偽物です。ブラーボは「声まで偽装した敵」が偽物であると見抜くほどには洞察力が高いため、オーガが闇堕ちする一歩手前で誤解を解いてくれるかもしれません。

 そもそもオーガの変身者である木場さんの話は全体的に重苦しい傾向があり、これを打開して幸せオチにするにはドリアン級の劇物をブチ込むしかないといったところでしょう。

 

強い?弱い?

 戦闘力自体は正直言って強いとは言い難いです。やっぱり「サイガ」と比較するとどうしてもオーガは強く見えないです・・・。そもそも登場が終盤のみで活躍シーンが短いという要因もあるので仕方ないところではありますが、「オーガならでは」の強みを見出し難いのは辛いところでしょう。

 ただ本作における木場さんが味わった苦悩や絶望を経て最終決戦にて初めて登場する演出は並々ならぬ迫力があり、安易に安売りしては引き出せない魅力があるのも事実です。戦闘シーンの尺は犠牲にしても「人物として」は丁寧に描かれた存在であり、強さだけでは語れないライダーでしょう。

 少なくとも重厚で荘厳な黒いデザインのスーツに相応しい、名作映画のラスボスを務めた「格のある」仮面ライダーであることは明白です。

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