
出典:ガンバライジング公式様
総合戦闘力

スペック
| エボル(フェーズ4) | |
| パンチの威力 | 68.1t |
| キック威力 | 74.6t |
| ジャンプの高さ | 91.7m |
| 100m走のタイム | 0.7秒 |
引用:仮面ライダー図鑑
基本情報
仮面ライダーエボルの最強形態です。一応は怪人体への更なる進化を残してはいますが「仮面ライダーとして」の進化はフェーズ4がゴール地点となります。
作品を通して一貫した黒幕であり、戦いの規模も「地球VSエボルト」のような構図でした。
『ビルド』という作品には悪魔の科学者親子やマッド内海といった敵対要素をもつ存在が複数存在していましたが、ほぼ全員の目的が「打倒エボルト」で一致しています。
「正面から戦う」主人公勢の視点に立つと「エボルトに忠誠を誓う素振り」を見せる科学者は敵対勢力ですが、彼らも「側近としてエボルトを倒す術を模索」という目的を持っています。
欲望を利用された政治家や権力者は別としても、作中における殆どの登場人物が「打倒エボルト」に向けて動いており、総力戦と言えます。
地球の命運をかけた総力戦というと「超巨大な怪獣」を迎え撃つようなイメージがありますが、エボルトに関しては陽気なオッサンなのが非常に個性的です。
「グリスの死」を以てしてもブラックホールによる大量虐殺が止まない絶望的な状況下で「よっ!☆」と爽やかな挨拶をかましてくるアンバランス加減が堪りません。
最終局面では主人公勢も正面からの撃破は半ば諦めている雰囲気であり「現状の世界を諦めて新世界を創出する」「新世界を作るためのエネルギーとしてエボルトを利用し、そのまま消滅させる」という選択をしています。
新世界はザックリ表現すると「エボルトによる被害が発生しなかったif世界」のような内容であり、本編で描かれてきた登場人物の記憶等は引き継がれない仕様となります。
本編終了時点での「新世界エンド」をハッピーエンドと解釈するのは難しいところがありますが、裏を返せば「ハッピーエンドを早々に諦めざるを得ないほどにエボルトがヤバ過ぎた」と言えます。
地球の脅威として散々に暴れ回ったエボルトですが「愛されキャラ」としての側面もあり、界隈からの人気も高いです。
2021年の仮面ライダー総選挙では人気投票第32位であり、100人以上存在する仮面ライダーの中では超上位層です。
それこそ龍騎やフォーゼといった主役ライダーの順位も超えており、ラスボスとしては大健闘です。エボル以上の票を獲得した敵キャラはエターナルや王蛇といった限られた存在しかいません。
やっぱりエボルは星の破壊こそ極悪ですが、行動理念は「強くなりたい!」という純粋な願いであり、ある意味で「ジャンプ漫画の主人公」のような思考回路に近いものがあります。
「強くなって星を滅ぼしてやる!」じゃなくて「強くなるために星を滅ぼすね!」なのが、彼を「天災」のような位置付けにしているのだと感じます。
その上で地球生活を謳歌し、感情までゲットして大喜びな姿を見せられると妙に愛着が湧いてしまうんですね。
「惑星破壊エンジョイ勢」というパワーワードが誕生する程には、キャラの態度と悪事のギャップがデカ過ぎる存在であり、ライダー史でも特に目立つラスボスと言えるでしょう。
強さ解説
火力
フェーズ1の時点で防御無視による高い攻撃性能を有していましたが、あれは本来の2%に相当する実力しか発揮しておらず…。
フェーズ4は実数値こそフェーズ1と比して大幅に上昇した訳ではありませんが「戦闘力50倍」というアホみたいなバフが入ります。
これが実数値に反映されると仮定すると「パンチ3405トン・キック3730トン」というイカれた火力となります。
「防御を無効化して3000トン越えの火力をダイレクトにブチ込んでくる」と考えれば、流石に頂点クラスです。
汎用性
銃とか装備している場面もありましたが、武器要らないだろ。
超スピード×3000トン打撃×防御無視の時点で意味分からんくらい汎用的です。
これにブラックホールによる範囲攻撃まで可能ですから文句の付け所がないです。
ぶっちゃけ30点クラスですが、打撃の優秀さについては火力の項目で反映させ、本項目では25点に留めます。
機動力
まぁ当然のように高速移動ですよね。フェーズ1の時点で可能でしたから進化後でも当然に超スピードでヌルヌル動きます。
ただし「惑星間を瞬時に移動するワープ」に関しては怪人体への進化を待つことになります。
とはいえ惑星間の移動自体を「時間が掛かる」と表現されているあたり、出来ない訳ではなさそうに感じられます。
戦闘面における機動力としては十分過ぎるほどであり、惑星ワープも「利便性の問題」に過ぎないであろう事を踏まえると25点です。
特殊能力
基本的にはフェーズ1と同様です。「憑依・毒・加速・しぶとさ」が挙げられます。フェーズ4としては「フィールド形成能力」が追加された感じですかね。
自身の遺伝子を分散させることで「死亡リスクの分散」や「擬態の創出」といった芸当が可能です。
ただ「クレバーさ」に関してはフェーズ1時点の方が優れていたかなぁという印象があります。
ジーニアスフォームの攻撃を被弾したことでエボルトは「感情」を手に入れました。エボルト自身は喜んでいましたが、若干の「甘さ」を生じさせた側面もあると思うんですよね。
もちろん「怒りによって強くなった」場面もありましたが、怒りに振り回された結果「主人公勢に屈辱を与える」事と本来の目的である「自身の進化・地球破壊」の優先順位が上手く整理出来ていない印象を受けます。
恐らく余計な感情を与えられていなければ「最短ルートで目的達成」を目指していたはずであり、その意味では「自ら負け筋を作るキャラ」に成り下がったと言えます。
またフェーズ4への進化には「エボルトリガー」というアイテムをベルトに挿し込む必要がありますが、これは同時に弱点でもあります。
実際に「弱点を突かれて行動を封じられる展開」を2度に渡って繰り返しており、対策の甘さも気になるところです。
まぁ味方であった科学者の造反に勘づいて対策している辺りはクレバーですが、やはり力を手に入れたことによる驕りは目立つ印象です。
基本的には憑依や毒等の要素で高水準ですが、負け筋を作りやすくなった点を踏まえて20点とします。
流石に感情要素で減点しすぎではありますが、点数調整の側面もありますので深く捉えないで下さい。
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- ブラックホールを発動、以上。
下手に近接戦をエンジョイしたからビルド達に負けたのだと思うんですよね。
そもそも近接戦は「エボルトリガー」への攻撃を許す可能性も生じますし、最初からブラックホールで吸い込めばいいです。
強いて言うなら「攻撃範囲から敵が脱する可能性」を潰すために毒攻撃を仕掛けて弱らせる程度でしょうか。
フェーズ4の段階では「短時間で地球丸ごと吸い込む威力」までは期待出来ない可能性はあり、本編で描写されたのも「都市ごと」の規模でした。
そうなると超スピードでの移動やワープを扱うキャラであれば、攻撃範囲を脱する可能性は否定し切れません。
その際は毒で弱体化させた上で再度ブラックホールでの吸い取りを試みましょう。
有利な敵
仮面ライダー鎧武(極アームズ)
やっぱり星を滅ぼすエボルトのブラックホールは強すぎますよね。
実際に星を滅ぼす描写があったのは怪人態による能力ですが、ブラックホール自体はフェーズ4でも発生していたし能力的には大差ないと思います。強いて言うなら怪人態の方がよりスピーディーに滅ぼせる程度の差はあるかもしれません。
鎧武の変身者は最終的に新たな星に生きる神として生活していますが、冬映画にて侵略を受け1度は敗北しています。
スペック上の戦闘力も明らかにエボルトが優秀だし「星ごとブラックホールで吸い込む」を実行された際に、鎧武が取り得る対抗策が殆ど無いです。
仮面ライダーゼロツー
超スピードとAi予測演算で無双していたゼロツーですが、唯一の負けパターンが「エデン」とのバトルです。
決定的な敗因は範囲攻撃とベルト奪取であり、特に初見の範囲攻撃に関してはAiを以てしても避けきれないものと考えられます。
そうなるとエボルトによるブラックホールはゼロツーでも対処しにくい類の攻撃であり、初見殺し的に発動する場合なら尚更でしょう。
エボルトに関しては超スピードでの移動も可能であり、ベルトを外しを狙う狡猾さもありますから性能的な相性としてゼロツーは不利です。
またゼロツーの「絶対壊れない装甲」に関してもエボルトの「防御無視」があるため問題ないと思われます。
ベストパートナー
仮面ライダーオーズ(タトバコンボ最終回仕様)
エボルトは「人間の欲深さ」に強い関心を持っており、その醜さを面白がっている節があります。
その一方で自身も「強さを追い求める欲望」は持っており、人間の感情を手に入れた後はより欲張るようになった印象です。
最終決戦時のオーズもまた「強くなりたい」という際限ない欲望に従っており、その貪欲さはエボルにとって「面白い」と解釈される可能性があります。
少なくとも「力を求める欲望」と「自身の命への無関心さ」を両立した存在は、エボルトにとっても未体験の存在であり、興味深い存在なのではないでしょうか。
ライダーマン
非常に高い戦闘能力を有するエボルトですが、技術力に関しては疎い印象です。
自身の力を取り戻す過程では多くの科学技術が必要でしたが、数々の技術者を頼っています。
ライダー界には一定数の科学者が存在しますが「デストロン」の科学陣に所属していたライダーマンは高い技術力が担保されていそうです。
そもそも昭和ライダーにおいて敵組織にスカウトされる人材のスペックはイカれており、初代ライダーの本郷猛に至っては「IQ600」という異次元の知能を誇ります。
それこそ後発組織であるデストロンに科学者として採用された経緯を持つライダーマンは本郷以上に天才的な頭脳を持つ可能性があり、エボルトが目を付けそうです。
エボルトを攻略し得る方法
①時間操作
もはや何でもアリ状態だったエボルトですが「時間超越」に関しては実現出来ないものと思われます。
例えば過去に戻って「エボルトリガー」に攻撃を加える、または破壊するといった戦法であれば勝機は見出せるでしょう。
ただしフェーズ4を封じるだけでは不十分であり、下位互換であっても高い実力を有するフェーズ1に対抗できる実力・あるいは一時的に動きを封じられたエボルトを跡形も無く消し去る超火力が前提になると思います。
適性キャラとして考えられるのは
- 仮面ライダーカブト(ハイパーフォーム)
- 仮面ライダーオーディン
あたりでしょうか。
- 時間巻き戻しでエボルトの隙を作り、ベルト付近のトリガーを破壊
- 動きを封じたら速攻で必殺技を発動
という流れになると思います。
カブトに関してはマキシマムハイパーサイクロン(ビーム砲)の火力が高そうだし、マキシマムハイパータイフーン(斬撃)でベルトごとトリガーを破壊しに行くのもアリです。
オーディンはファイナルベントの火力次第ですかねぇ。CM明けにエボルトが消滅している展開を祈りましょう。
②異世界に閉じ込める
『ビルド』最終回において初めて「並行世界への移動」が実施されましたが、これは「エボルトが消滅する程のエネルギー」を利用して実現しました。
これを逆説的に捉えれば「エボルトであっても異世界への移動は容易ではない」という仮定は出来るでしょう。
そうなると「異世界に閉じ込めてしまう」というのは一種の解決策として期待できるかもしれません。
適性キャラとして考えられるのは
- 仮面ライダーガヴ
- 仮面ライダーディケイド
あたりでしょうか。
ガヴに関しては上手いこと「グラニュート世界」におびき寄せて封じ込める戦略になります。人間世界に繋がる扉の間を破壊すればエボルトは帰って来れない可能性が高いです。
問題は扉の間の破壊を誰が担当するかです。本編同様にラキアを犠牲にするのが丸いでしょうか。
ディケイドは「エボルトを異世界に飛ばす」能力は優れていますが、封じ込める能力に関しては疑問符が付きます。
オーロラカーテンを使ってネガの世界にでも送り込めば一旦はOKですが、海東や鳴滝が余計な事をして脱出される可能性も否定できないのが痛いです。
③宇宙に由来する力で対抗する
作中では無法な強さで暴れ回ったエボルトですが、前日譚において火星の王妃であるベルナージュには苦戦しています。
エボルトの実力が判明する度にベルナージュの評価が上がるという謎現象が発生していますが、そもそもベルナージュの能力等は一切不明です。
ひとまず言えるのは「火星の王妃である」という事だけですが、裏を返せば「宇宙にはエボルトに対抗し得る強いヤツがいる」という未知数な宇宙の広さを説く論拠とも捉えられるでしょう。
宇宙由来の強キャラとしては
- 仮面ライダーウォズ(ギンガファイナリー)
- 仮面ライダーBLACK RX
あたりが挙げられるでしょうか。
ギンガに関しては本当に何も分かりません。素性も能力も一切明かされておらず、ファン界隈でも「アイツは何だったんだ?」という認識で一致している存在です。
それ故にギンガの能力に由来するウォズは「雑に強い」で定評がありますが、そのくらい理解不能な存在じゃないとエボルトへの対抗は難しそうな気がします。
RXは太陽に由来する存在です。「そもそも太陽に照らされる惑星に過ぎない火星で苦戦するヤツが太陽に勝てる訳無いだろ」という理屈をゴリ押しするならまぁ…。
次作のジオウ劇場版でISSAが使用したのはRXの能力でしたが、一応はエボルのウォッチを使用しても良かった訳です。
単純に平成アンチだっただけの可能性もありますが「太陽>火星」の図式で採用した可能性も捨て切れはしないと思います。
④ご都合主義を祈る
まぁ理屈で勝ちに行くのは難しい存在です。主題歌が流れてきたり、奇跡的な強化が起きる可能性を信じるのも一興です。
主役ライダーであれば誰でもOKでしょうが、
- 仮面ライダーダブル(ゴールドエクストリーム)
なんかはイメージし易いです。
「主人公2人が融合して金色になる」という点では奇しくも「ラビットドラゴン」と一致しますし、理屈を度外視して「エボルトに勝利するビジョンがイメージ出来る」存在だと感じます。
それこそエボルトのような大規模の破壊活動をするような敵であれば民衆からの声援も得られるでしょうし「風が吹く」展開にも持って行けそうです。
強い?弱い?
ただでさえジーニアス以上の打撃実数値を誇るフェーズ1を「2%の実力」と位置付けてしまう正真正銘のバケモノです。
やっぱり「3000トン越えの防御無視パンチを超スピードで連発できる」はイカれています。これにブラックホールによる範囲攻撃は過剰戦力です。
「人間相手に本気なんか出さない」という趣旨の発言をしており、基本的に舐めプでしたが、実力を最大限に活かして地球破壊に乗り出していたら手も足も出なかった相手だと思います。
ただし後の怪人態含め「明確な弱点」が存在する事や「感情」によって判断が甘くなった点はマイナス要素です。
私個人の印象では「敵を倒す能力はフェーズ4」「敵に倒されない能力はフェーズ1の時点」がそれぞれ優れていると思っており、その点では惜しい感じる部分もあります。
とは言え、フェーズ4以降であっても完全に倒すためには「数々のチート能力を攻略して撃破した後に、微量の遺伝子も逃さず特殊容器に封じ込める」事が要求され、ハードルは高いです。
多少の負け筋や粗はありますが、およそ殿堂入り級の強さである事は間違いないでしょう。





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