防御無視の貫通ダメージ!仮面ライダービルド(ラビットタンクハザード)の戦闘力

戦闘力

総合戦闘力

※他のハザードフォームへのチェンジ前提で考えるなら85点くらいになるでしょうか。

スペック


ラビットタンクハザードフォーム
パンチの威力34.0t
キック威力47.4t
ジャンプの高さ77m
100m走のタイム1.4秒

引用:仮面ライダー図鑑

基本情報

仮面ライダービルドの中間フォームです。「スパークリング」に続いて2つ目の強化形態となります。

全身が黒一色に染められた兵器のような外見が極めて印象的であり、この姿が登場した第21話「ハザードは止まらない」は作品中で屈指の「トラウマ回」として名高いです。

実を言うと管理人は『ビルド』という作品はリアタイ勢ではなく、完結後の一気見勢です。

当然ながら未視聴だったので予備知識も殆ど無い状態でしたが「ハザード・エボルト・万丈の3単語だけは耳にした事があったくらいです。

ジーニアスすら知らなかった当時の管理人にも届いてしまう「ハザードはヤバい」というクチコミの通り、強烈な印象と爪痕を残す活躍だったなと履修後に改めて感じたものです。

ハザードとは「危険」を意味する言葉ですが、その実態は中間フォームにして「暴走形態」でした。

例の「首蹴り殺害シーン」は、もはや説明不要なほどにファンの間で語り尽くされた感がありますが、個人的にはその後の「憔悴しきった主人公」が印象的です。

それこそ「敵を殺す」というのはライダーの歴史において珍しいものではありませんが、犬飼貴丈さんによる迫真の演技によって、その重みが惜しみなく表現されていました。

日曜の朝から「PTSDで嗚咽しながら懺悔する主人公」が放送されるのは確かに異質であり、全49話中で最も印象深いとするファンが多いのも頷けます。

「科学と兵器」というテーマを扱う本作品ですが「兵器」としての側面を最も強く押し出した存在と言えます。

最短ルートで効率的に抹殺を図る戦闘スタイルと、そのリスクや犠牲でボロボロのなる変身者の精神の対比が「兵器とそれを扱う兵士」の関係性を感じさせます。

現実でも米国などにおける退役軍人がPTSDで苦しむという話は耳にします。「花火を見る事で戦場のトラウマが蘇る」は有名ですが、実際にアルコール依存や自殺をする人も多いとされています。

特撮における命のやり取りは決して珍しいものではありませんが「戦争」を扱ったビルドだからこそ、命を奪う重みが表現されたのだと感じます。


作品における位置付けも当然ですが、何より外見がクッソカッコいいです!

全身は真っ黒でありながら「眼は左右で異なるラビットタンクのまま」というのが秀逸です。

「全身黒で目が単色」は他にも存在する王道なデザインですが、2色というのが「本来はカラフルだったけど無理矢理に黒で塗り潰した」印象を与えており、無機質な動きも相まって「マジでヤバいやつ」だと感じさせます。

これでモチーフが「実験に失敗した黒焦げの科学者」というチャーミングな内容なのもまた面白いです。

強さ解説

火力

打撃の実数値に関しては決して圧倒的に高い訳ではないです。

確かに「スパークリング」からはしっかりと強化されており、中間フォームとしては十分な水準ではありますがゼロワン勢」ほどのインパクトも無いです。

ただしビルドは「バトルが長期化すると尻上がりに火力が上昇する」とされており、後述の「防御無視」も考慮すれば十分な水準だとは思います。

汎用性

「ラビットタンクハザード」に限って言えば汎用性は微妙です。本編では素手での格闘戦術しか披露されておらず、射撃などは他形態へのチェンジを前提にしている印象を受けます。

ただし「海賊レッシャーハザード」においても本領発揮時には「武器を捨ててぶん殴る」戦法に切り替えており「武器を使うより殴った方が早い」と判断するほどに打撃が優秀であるという解釈もできる気はします。

機動力

まぁ優秀ですよね。元々優秀な「ラビットタンク」が正統進化した「スパークリング」を更に超えてくる訳ですから。

チーターの能力を持ったバルキリーでさえ「100mのタイムが2.1秒」である事を踏まえると、1.4秒で走り抜けるビルドは非常に速いスピードである事が分かります。

ただし「スパークリング」において扱えた「泡による加速」はないので瞬間的な超スピードという意味では劣っている可能性も否めません。

特殊能力

まずは「防御無視」でしょう。公式によると「拳や足裏に接触した物体を分解させ、敵の装甲を剥がした状態で必殺技を発動」という殺意の権化と言える性能です。

恐らく「海賊レッシャーハザード」の際に武器を捨てたのは「素手だと防御無視できるから」だと考えられます。

続いて「暴走の性質」です。一般的な暴走は「猛獣のように暴れ回る」タイプで戦闘スタイルも荒々しく、悪く言えば「雑になる」パターンが多いです。

一方のビルドは妙に落ち着いていて寧ろ「最短で効率的に抹殺」するスタイルです。ビルドにおける暴走とは「殺戮マシンになる」であり、必要に応じて「他形態へのチェンジ」といった冷静な判断も可能です。

また「戦闘が長引くほど強くなる」ため長期戦適性が認められます。逆に悪く言えば「スロースターター」でもあります。

やはり「暴走してこそ」な側面が大きく、暴走前の倫理観に縛られた状態ではそこまで強くありません。

暴走後も決して無敵ではなく「上手く誘導されて味方を襲ってしまい、敵を攻撃できない」という懸念点もあります。

長期戦適性についても「自身の戦闘力を急激に引き上げる」を延々と続ける事になるので、場合によってはグリスブリザードのような末路を迎える可能性があり、やはりリスク要素です。

うっかり変身した場合の戦闘マニュアル

・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。

  1. ベルトを守りながら敵をガン見して時間稼ぎ
  2. 脳に妙な刺激を感じたら思考を放棄する

最適な戦法は自動で実行してくれるので身を委ねましょう。

変身者がすべき事は「暴走前の変身解除を防ぐ」「暴走開始時に敵が視界に入るようにしておく」程度です。

有利な敵

仮面ライダー鎧武(カチドキアームズ)

重厚な装甲で雄々しいカチドキアームズですが、ビルドの防御無視が刺さりそうな相手です。

やはり重装備ライダーは防御力が高いため「敵の攻撃を避けずに受ける」スタイルであり、スピードも遅い場合が多いです。

そんな彼らの生命線であり、絶対的な信頼が置かれている防具が「無いに等しい」状態にされてしまうのは流石に致命的であると言えます。

仮面ライダーダブル(ファングジョーカー)

同じく中間フォームにして暴走キャラです。こちらは獣のように荒々しく暴れ回るタイプであり、多少は無駄な動きも生じるかと思います。

一方のビルドは「最短ルートで抹殺」なので基本的に動きの無駄がありません。

基礎スペックにしても全てにおいてビルドが上回っており、お互いが暴走状態である状態ならば有利不利は明確でしょう。

不利な敵

仮面ライダーゼロノス

  1. デネブが暴走前のビルドに憑依
  2. 変身解除

「イマジンに憑依させる」は攻略法の一つになると思います。

暴走後に憑依した場合はどうなるんですかね?一時的にならイマジンの自我で行動出来そうな気はしますが未知数です。

正直なところ、イマジンなら誰でも良いのですが、なんとなくモモタロスやリュウタロスは「面白くない」とか言って作戦拒否した結果、暴走ハザードビルドに襲われて後悔しそうです。

そうなると話の理解が速くて忠実に作戦に協力できる「デネブ」が適任ではないでしょうか。

仮面ライダーディエンド

「最短で敵を抹殺」できるビルドですが、どの敵をターゲットにするかはコントロール出来ません。これが暴走故の欠点であり、本当に倒すべき相手と戦えないリスクになり得ます。

ディエンドの場合は複数のライダーを召喚出来るのであって、しかも自身の撤退手段もバッチリです。

例えば「ライオトルーパー」であっても複数体を相手にしている隙に、ディエンドがボトルを奪って「インビジブル」で撤退される展開はありそうです。

ベストパートナー

仮面ライダーゼロワン(メタルクラスタホッパー)

暴走形態として系統が非常に似ており、こちらも合理的に攻撃するタイプです。とりあえず敵を殲滅する能力としては双方ともに優れています。

敵を倒した後も暴走によって周囲に危害を及ぼすリスクがありますが、この2人がお互いを敵として認識して戦う分には問題ないです。

一方が変身解除するまで戦い続けられる、という意味で周囲への被害を最小限に留められるコンビと言えそうです。まぁ戦闘が激しすぎて周辺が破壊される可能性は否めませんが…。

仮面ライダーBLACK

ビルドとしては「暴走状態を如何に克服するか」が肝になってきますが、一旦とりあえず「キングストーンフラッシュ」を浴びてみるのは大いにアリだと思います。

「キングストーン」の効能は未知数なところが多いので絶対に有効かは分かりませんが、あれはご都合主義の権化みたいなシロモノなので、まぁなんとか出来るでしょう。

強い?弱い?

間違いなく強いと思います。

基礎ステータス自体は飛び抜けた水準ではありませんが「防御を無効化」によって充分に補い余るでしょう。

打撃の命中を前提とした防御無効化は「鈍重な防御・パワータイプ」に有効ですが、この能力が要求される相手の大半が包含されるので性能デザインとして噛み合っていると思います。

一見すると「打撃が当たらないと防御も無効化できない」ためスピードタイプに弱い印象を受けますが、そもそもスピードタイプは装甲自体が軽いので素の火力で数発当てられれば充分です。

「スパークリング」における「泡を用いた加速」は失いましたが、ベースである「ラビットタンク」に「数秒間だけ高速化」が搭載されていますし、ハザード自身も素のスピードが充分に速いので大きな問題にはならないかと思います。

ただし倒すべき相手を正確に認識できない点や、暴走状態で長期間戦い続けた際のリスクを踏まえると決して万能ではありません。

攻撃手段についても「防御無効化」が発生するのは素手で攻撃した場合だけだと思われますし、遠距離の敵に対処するにはフォームチェンジが前提になります。

あくまで「ラビットタンクハザードとしての強さ」を考えると「強い」という事実は揺らぎませんが、劇中で描写された「無双感」を汎用条件で発揮できるかと言うと微妙な印象です。

やっぱり「3桁クラスのスペック」や「高速で飛べる」といったインパクトのある性能ではないので「他作品のライダーを圧倒する」程の強さではないと個人的には考えます。

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