
出典:ガンバライジング公式様
総合戦闘力

スペック
ロケットパンダフォーム | |
パンチの威力 | 18.8t |
キック威力 | 16.9t |
ジャンプの高さ | 43.6m |
100m走のタイム | 8.5秒 |
引用:仮面ライダー図鑑
基本情報
仮面ライダービルドの派生フォームです。文字通り「パンダ×ロケット」の組み合わせで中々に奇抜なモチーフです。
初陣となる第7話は「主人公が殺人を犯した疑惑」がメインテーマとなります。というのもビルドに変身する桐生戦兎は記憶喪失であり、仮面ライダーとして活動する以前の行動は謎に包まれていました。
前話までに明かされた状況証拠から「物語の重要人物である科学者を殺したのは桐生戦兎ではないか?」という幕開けです。
「自身が悪事を働いたかもしれない」という疑惑は正義のヒーローにとって非常に大きなストレスとなり、普通なら「ショックを受けて落ち込んでしまう」という展開がお決まりのパターンだと思います。
しかしビルドの場合は「証拠がねぇだろ」と完全に開き直っており、そんな事はそっちのけで新たな発明品に無我夢中というマッドサイエンティストっぷりを発揮していました。
その発明品こそが「パンダボトル」であり、同話で敵から奪取した「ロケットボトル」と組み合わせて誕生したのが「ロケットパンダフォーム」です。
初陣は「北都」という現実世界でいう「北朝鮮」のような地域でしたが、そこに行き着くまでの手法が「闇ブローカーに金を払って国境を越える」であり、実際に亡命を図る家族が描写されるなど中々に暗い世界観となっています。
桐生戦兎も国境を越えるための大金は持っていないのですが、これを手に入れるために周囲の人間に金をタカる姿はヒーローらしからぬ印象を与えます(笑)。
最終的に「ヒロインにアイドル配信をさせてスパチャで稼がせる」というヤバい彼氏のような手法を取っており、個人的にはツボにハマる描写です。
強さ解説
火力
パンチ力は基本フォームを若干上回りますが、キックに関しては下回ります。総合的にパワー不足な印象は否めないでしょう。
ただし攻撃手法は打撃ではなく「爪による斬撃や突き刺し」が主であり、これにロケットのスピードが加わる事を考慮すると、殺傷力としては悪くなさそうです。
汎用性
爪による攻撃は素直な近接戦向きであり、ロケットによる恩恵で火力の底上げは出来るものの、万能とは言えないでしょう。
一方のロケットについては近接戦だけでなく「ロケットパンチ」の要領で、遠距離の敵に発射する事も可能であり、多少の汎用性は認められます。
ただしロケットの威力自体は控えめであり、これを撃墜されると「機動力を失った状態で爪による近接戦を仕掛けるしかない」という絶望的な戦況に追い込まれるリスクが生じ得ます。
機動力
スピードは遅めです。ジャンプ力は決して低くはないですが「ラビットタンク」の優秀さを見ると、こちらは少し物足りない印象にはなってしまうでしょうか。
ロケットによる飛行が可能ですが「ホークガトリング」のような自由自在な飛行ではなく、操縦性は劣る印象です。第8話で「地面に刺した爪で方向転換する」場面がありましたから、小回りを求められる状況には向かないのでしょう。
ただし戦場からの「撤退手段」としては有能な活躍をしており、最高スピードという側面では「ホークガトリング」より優れているのかもしれません。
特殊能力
「植物を回復させる」「非戦闘時は触り心地が良い」「竹林や草原では移動性能が向上」というパンダ全開のクセ強な設定が複数存在しています。
まぁパンダにそんな強い印象はないし仕方ないか…と思いきや「ロケット」が仕事出来るタイプです。
まぁ「腕に装着されたロケット」の時点で「フォーゼ」を意識しないライダーファンは存在しないでしょうが、この形態のビルドに関しても「宇宙空間での活動が可能」となります。
無重力であっても姿勢を崩さず戦える点は素直に便利であり、加えて大気圏突破も可能となれば間違いなく優秀と言えるでしょう。
ただし「大気圏突破に耐える」は「落下時に足から高熱を防ぐガードを発動する」であり、汎用性の高い純粋な防御性能ではない点に注意が必要です。
うっかり変身した場合の戦闘マニュアル
・敵は一般的な怪人(シリーズ序盤の敵くらいの強さ)で、変身した時点で対峙している想定。
- 一旦は撤退
- 後日、敵が油断した隙に奇襲
- 背後から爪で突き刺す
- そのままロケットで宇宙を目指し上昇開始
- 宇宙到達前に敵が燃え尽きれば終了
⑤で倒し切れなかったとしても、敵は「爪で刺された箇所が出血した状態で真空に晒される」事になります。
真空環境下では液体の沸点が下がり、大量に出血している状態だと「血液が蒸発」するため、一般的な怪人であればほぼ確実に死ぬでしょう。
有利な敵
仮面ライダーガヴ(ケーキングフォーム)
ホイップクリームを撒き散らす事で足場を悪くしたり「ホイップ兵」を召喚する事で頭数を活かした戦法を得意とするトリッキーなライダーです。
一方のビルドは「ロケットによる雑魚敵の一掃」が確認されており、加えて飛行可能な点を踏まえると「足場の悪化」には特に影響されないため、ケーキングの強みをピンポイントで潰せる能力と言えるでしょう。
仮面ライダー1号
植物を大切にするパンダの能力がピンポイントで刺さる相手でしょう。歴代屈指の迷映画『昭和vs平成』では最終的に平成が勝利していますが、その勝因は「鎧武が1輪の花を大切にしようとする姿を見た1号が戦意喪失した」事にあります。
まぁそもそも知的な科学者繋がりで1号にキレられる恐れも小さいですし、仮にキレられたとしてもパンダで花を大切にする姿勢を見せとけば、多分許されるでしょう。
不利な敵
仮面ライダークウガ(タイタンフォーム)
ロケットによる遠隔攻撃は良くも悪くも「中威力」であり、敵の装甲を1撃で破壊するほどの活躍は期待しにくいです。加えてロケットは1発ですから「乱れ撃ち」のような手数を稼ぐ戦法も出来ません。
一撃の火力を期待するなら「ロケット加速と爪による斬撃」を組み合わせた攻撃となりますが、これは接近を前提とするものであり、高い防御力と一撃必殺のカウンターを刺し込んでくるクウガとは相性が悪そうです。
仮面ライダーオーズ(サゴーゾコンボ)
ビルド同様に「ロケットパンチ」が可能なライダーです。オーズの場合は飛行能力がなく、機動力の面では明らかにビルドより劣るでしょう。
しかしオーズは「重力操作」という強力な特殊能力があり、ロケットで飛行するビルドに「高重力を掛けて落下させる」といった芸当も出来ると思われます。
また単純に「ロケットパンチ」だけで比較しても、ビルドが1発限りであるのに対して、オーズは弾数無限なので、やはり「似た能力だけど上下関係」になってしまうと思われます。
ベストパートナー
仮面ライダーファイズ
記憶喪失ゆえに「自身が過去に殺人を犯したかもしれない」という疑惑で非常に大きなショックを受けた存在です。乾巧の場合は「俺が悪いんだろ…」と自暴自棄になりがちな性格が目立ちますが、桐生戦兎に関しては「証拠が無い」の一点張りで至って冷静です。
一見すると図々しくも感じられる戦兎ですが「自分が殺したかもしれない」可能性は弁えており、遺族に対する態度が真摯であった事も踏まえると「罪から逃れようとする」ズルさは無いです。
ファイズに関しては「自身は怪人である」、ビルドに関しては「自身は悪魔の科学者である」という消えない事実があり、それでも最終的に「ヒーローとして戦う」決断をしている点を踏まえると「自分自身に向き合い過去を乗り越えた」コンビと言えるでしょう。
強い?弱い?
正直言って戦力としては他フォームに劣る印象です。スペック自体は他作品と比して特段低い訳では無いですが、『ビルド』という作品においては基本フォームですら優秀な水準にあるため、ロケットパンダは少し物足りないです。
やはり「飛べる」という点で考えても「ホークガトリング」の方が実戦で活躍出来そうだし、ロケットパンダを主力として扱うシチュエーションは中々考え難いです。
決して汎用的な能力ではありませんが、逆に言うと「戦場からの撤退」「宇宙空間への対応」等の局所的な場面では確実に活躍できる性能であり「地味だけど得意分野がハッキリしてる」位置付けになるでしょうか。
強さとしては標準的な水準ですが、地味ながら「仮面ライダービルド」の総合的な汎用性を底上げしている存在でもあり、決して存在意義の無いフォームではないと思います。
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